エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

雪の下からミスミソウ

2006-03-22 | 自然観察
          《つぼみのミスミソウ》

 わが家の庭で、春一番に早く咲くのは、可憐なミスミソウだ。
もう咲く寸前で春の大雪に見舞われ、かわいそうだった。今朝は朝から快晴、降り積もった雪を取り除くと、眠っていた薄紫色のつぼみが、モミジ、クマシデ、ケヤキの枯れ葉の間から元気に顔を出した。しばらくすると、早春の穏やかな陽に少しずつ開きはじめた。
 5,6年前に園芸店で購入して、その後地におろしたもので、少しずつ増え、毎年楽しませてくれる。別名、雪割草と呼ばれるミスミソウは本当に清楚で美しい。
 図鑑には、本州中部以西から九州にかけて分布する多年草とあるが、まだ実際に山地に自生する様子を見たことはない。いつか見てみたいと思っている。
イチリンソウやニリンソウ、そしてキクザキイチゲも同じキンポウゲ科に分類される。
もうじき山野に咲くキクザキイチゲは、このへんでは白い花しか見たことがないが、ミスミソウのように薄紫色から白そして濃い紫色もあるようだ。
 葉身が三浅裂し、先が尖っているため三角草(ミスミソウ)と呼ばれ、花の色、八重咲きなど変種が多く、江戸時代から愛好家に人気が高かったそうだ。
寒さの中に春を感じさせるミスミソウをしばらく楽しみたい。
      春彼岸 雪割草の 風に揺れ