エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

五月の風

2012-05-20 | エッセイ

 ブログ「京の辻から」(http://blog.goo.ne.jp/kyoto-10nen)に「五月の朝の新緑と薫風は私の生活を貴族にする。」(萩原朔太郎)とあった。

 今日も里山を巡ったが、街の雑踏を離れると、少しばかりの林の中にも五月の風が清かに吹いていた。

たしかに、五月の新緑と薫風に心癒され、煩雑なことをすべて忘れさせる贅沢な気分は、貴族の生活だ。

 深閑の林や森はすべて5月に包まれ、山川草木のすべてが美しかった。

 せせらぎ、野鳥のさえずりを聞きながら、山道を一歩一歩進んだ。目の前の大木の幹に、黄緑色のアオゲラが止まった。

 赤い頭は見えなかったが、お腹の横縞模様はコゲラを思わせた。 眼下の田では田植えが始まり、遙か残雪の飯豊山が雄大に聳えていた。

 

 時期が来れば、チョウが舞い、花が咲く。待ちかねたウスバシロチョウが五月の風に乗って、たおやかに舞っていた。

モンキチョウが盛んに産卵していた。最近あまり見ないレンゲの群落を見た。ヒメシロチョウやスジグロシロチョウが蜜を吸っていた。

  

カラスノエンドウに産卵するモンキチョウ                 ムラサキケマンに吸蜜するヒメシロチョウ 

 

レンゲソウに吸蜜するスジグロシロチョウ                      野生化したレンゲソウの群落

ウツギやフジも咲き始め、レンゲツツジが、満開だった。

 

 

人も同じ、このさわやかな時の流れの中に佇み、しばしたゆたい、癒されたい。

ようやく舞い始めたウスバシロチョウ、例年より大分遅い。

   ♂

 会津に多い黒化異常♀

健康であればこそ、でしばし貴族の気分を味わうことが出来た。
こんな幸せはない。


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