何日か前に、「一切衆生が愛おしい」と書いた。。
里山に一人立ち、生きとし生ける虫たちを見つめるとき、いつもそんな気持ちになる。
今日も、かなり歩いた。その歩みとともに、衆生に会う。たまたまの偶然の出会いだが、すべてが貴重な出会いだ。
いくつかの出合いを載せる。
《チョウの仲間》
昔、小学生の頃、図鑑にはキマダラヒカゲだけだった。いつの頃からかヤマキマダラセセリとサトキマダラセセリが区別された。
両種は棲み分けていると図鑑にあるが、この辺ではほぼ同じ領域で見られる。
突然飛び出し、敏捷に舞うが、すぐに止まる。よく吸水していたり、樹液にもきている。
右がヤマで左がサトのようだ。後翅基部の紋の並びや後翅外縁部の色合いで区別している。
ヒメキマダラセセリ
前翅翅の先端の蛇の目が2つと3つ、でもいずれも後翅裏面の中央の暗線は外側に屈曲しているのでナミヒカゲではなくクロヒカゲなのだろうか。
ヤナギの樹液にきていたシータテハ、ルリタテハ、いずれも越冬種で未だ夏型は出ていない。
《トンボの仲間》
コサナエ♀は右の♂に比べて黄色い。長い間狭い範囲でホバリングしているので、写真は撮りやすい。
黄色の膨張色にもよるのだろうか、♂は♀に比べて小さく感じる。
コサナエ♂
今日は、ホバリングする何者か分からないトンボを見かけ、粘って撮った。
こちらも疲れたが、トンボも休んでくれた。ようやく撮った写真、きれいな斑紋が美しく鮮やかに見えた。
どうも、以前にも、ホバリングしているところを苦労して撮ったサラサヤンマのようだ。
サラサヤンマ♂
ニホンカワトンボの橙色翅型を見た。橙色翅型♂、透明翅型♂、透明翅型♀が存在するらしい。
カワトンボ属には アサヒナカワトンボ、 ニホンカワトンボ があり、
最近のDNAを使った系統学的研究によって,以前のオオカワトンボ+ヒガシカワトンボがニホンカワトンボに,ニシカワトンボがアサヒナカワトンボに改称された。
アサヒナカワトンボは、新潟,群馬,埼玉,東京,茨城各県より南西の本州・四国・九州に分布し東北北海道では分布しないとされている。
トンボ池では、相変わらずエゾやオゼイトトンボが産卵の盛りだった。
オゼのワイングラスの模様が見える。
トンボの同定が難しい。これは何だ。
コサナエより大きい。胸の2本のスジからフタスジサナエで良いのだろうか。
シオヤトンボが成熟してきた。メスは単独で打水産卵していたが、ペアは今年初めてだった。
《野鳥たち》
里山を歩くと、姿は見えないがウグイスがのどかに鳴いている。今日は田に渡りが聞こえるノビタキに会えた。
梢に鳴くのは何という鳥だろうか?。 野鳥は300㎜望遠では足りないようだ。暫くご無沙汰している野鳥の大家Yさんに尋ねてみたいと思っている。
池で、バンの家族を見ることができた。
この池で無事に子育てをしたのだろう。近づくと子供たちに警戒する鳴き声を発していた。陰でじっと見つめていたら、子供たち6頭が親の後をついて泳いでいた。
ノビタキ ?
バンの親子
数日観察した、愛おしい衆生たち。彼らすべての幸多からんことを祈っている。
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◎ 獣医師のYさんにメールで尋ねたら、早速回答があった。図鑑で推測したノビタキではなかった。
『さてご質問の鳥の画像の名前 上からヤマガラ(ノビタキではない)、ホオジロ♂、バン親子です。ホオジロ♂は「一筆啓上 仕り候」 「札幌ラーメン、味噌ラーメン」と聞きなしされています。』と。
併せてホオジロの鮮明な写真が添付されていた。 Y先生ありがとうございます。
何事にも先達はあらまほしき事なりだ。(6/6記)
ホオジロ
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