市道から我が家までの100mほどの私道は、今どき市内ではほとんど見られないデコボコ道だ。
雪の季節の並々ならぬ苦労を思い、市道への編入を訴え続けているが、いまだに実現されない。
でも、道の両側に雑草が生い茂るこの道がコンクリート化されずに良かったと思っている。
いま晩秋の道端には、最後の花を咲かせるカタバミにヤマトシジミが吸蜜し、
黄色い草モミジにヨモギハムシの小さな命の営みが見られる。
色づいたブスは宝石のように美しい。
雪解けにはフキノトウも顔を出し、オオイヌノフグリが元気に咲き、ツクシが背比べをする。
小学生の孫のタンポポ観察のフィールドになったこともあった。
このデコボコ道の草むらは小さな生き物のすみかだ。
ときに佇み、ときにみずみずしい草むらに踏み込み、毎日新しい発見をする。
四季折々に豊かに輝いているその道ばたの雑草を楽しみながら、味気ないコンクリートの文化を反省している。
ナナカマド カリンまだ葉は緑色
日一日濃くなるモミジ