壁に母のちぎり絵作品が飾ってある。
晩年、我が家に逗留するときには、いつもちぎり絵作りにいそしんでいた。
そんな懐かしい母の面影が浮かんできた。
最近発刊された「90歳セツの新聞ちぎり絵」を知った。
書評欄には、
「90年分の人生が詰まる作品は、生活を慈しむことの大切さ、おばあちゃんと一緒に過ごした日々の懐かしさ、そして、いくつになってもものを作る歓びを呼び覚まさせてくれる。」とあった。
そのうちセツさんの作品を眺めて、まだいくつもある母のちぎり絵作品をもう一度鑑賞してみようと思っている。
母はどんな思いで作品に向かい、完成の喜びはどんなだったろうか。
最近、妻が孫と一緒にぬり絵に打ち込んでいる姿を垣間見るが、これもいい。
なくてはならない大切なひとときと思っている。