北帰行前のハクチョウを観に崎川浜へ。
いよいよ旅立ちだ。
もう第1陣はすでに北へ向かったのだろう。
かなり少なくなったコハクチョウが、三々五々泣き叫びながら羽ばたいていた。
春の日を浴びながら、明らかに行動が違う。
黄色い首
(2021.2.28)
************************* 新聞読者欄に掲載(2021.3.2)
春近し 純真な水鳥との別れ
地球温暖化の影響だろうか、ここ数年は雪が少なかったが今年は厳しい冬が戻った。まだ雪の残る猪苗代湖畔の林間をスノーシューで歩いた。湖に伸びるハンノキの枝先に垂れ下がる雄花と完熟の実や羊の顔を思わせるオニグルミの冬芽、木漏れ日に輝くコブシの蕾などを楽しんだ。木々の根開けも広がり春近しを感じつつ、あらためて、自然の只中に閑さを求める自分に気づかされた。紺碧の湖水の彼方に秀峰磐梯の雄姿が浮かび、湖畔の浅瀬にコハクチョウが羽ばたき合い、ひときは大きな叫び声が響いていた。キンクロハジロは得意の潜りを、オナガガモは逆立ちを繰り返し、カモたちはそれぞれに個性的で賑やかだ。しばし厳寒の湖水に過ごした冬の使者たちとの別れも近い。
“白鳥の叫び切なし別れかな”
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