都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
「やだねぇ、あの男は・・・。やにさがって鼻持ちならない。」
得意げになってにやけている様子を「やにさがる」といいます。この「やに」とは何でしょう。
やに‐さが・る【脂下(が)る】
[動ラ五(四)]《2が原義》1 気取って構える。得意になってにやにやする。「色男ぶって―・る」「―・った顔つき」2 やにが吸い口の方へ下がるように、雁首を上げてキセルをくわえる。 「きせる斜めに―・り、ぎちこぎちこと漕ぎ行けば」〈洒・深川新話〉
この『大辞泉』の解説の2にあるように、「タバコのヤニ」を指しているのです。
今はタバコといえば紙巻タバコですが、時代劇を見ればお分かりの通り、昔は煙管(きせる)でタバコを吸いました。恰好をつけて顎(あご)を上げながらタバコを吸えば、煙管の雁首(先)が吸い口より上になります。そうすると「ヤニ」が口の中に逆流してきます。「ヤニ下がってくる」わけです。
下手な恰好はつけないほうがいいわけです。
ちなみに、「にやける」という言葉の語源は「男色」にあるという説があります。
その昔、男色を売る若い男性を「若気」といったそうです。この「若気」を「にやけ」と読んだそうです。
このことから、男性が女性のようになよなよと振舞うことを「若気る(にやける)」というようになったそうです。
それが、声を出さずにニヤニヤと薄笑いを浮かべる様子にも使われるようになったそうです。
にや・ける【若気る】
[動カ下一]《名詞「にやけ」の動詞化》1 男が変にめかしこんだり、色っぽいようすをしたりする。「―・けたやつ」2 《若者言葉》にやにやする。口許がゆるんで笑顔になる。「彼のことを考え、―・けてしまう」
大辞泉
ですから、「にやける」という言葉は男性にしか使わないのだそうです。『大辞泉』の2の使用例は、非常に意味深長だということになります。
★ おまけ★
煙管の「雁首」と「吸口」つなぐ竹の管を「羅宇(らう)」といいますが、これは地名ラオス(Laos)のことで、ラオス産の竹を使ったことに由来します。
したっけ。