都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
学校の食堂や列車の食堂車など、文字通り食事をする場所が食堂です。最近では、レストランなどと外来語で呼ぶ場合が増えたようです。
この「食堂」は仏教語で、お釈迦さまの時代からあったようです。ただ、仏教ではこれを「ショクドウ」といわずに「ジキドウ」と呼んで、「七堂伽藍(がらん)」のひとつでした。
「七堂伽藍」は宗派によって違うそうですが、禅宗、たとえば永平寺(曹洞(そうとう)宗)では、「法堂(はっとう)」・「仏殿」・「僧堂(しょくどう)」・「庫院(くいん)(台所)」・「東司(とうす)(便所)」・「三門」・「浴室(よくしつ)」をさすそうです。それぞれの堂宇(どうう)は、普通、回廊で結ばれています。
じき‐どう【食堂】
寺院で、僧が食事をする所。また、そのための建物。
しょく‐どう【食堂】
1 食事をするように設備された部屋。ダイニングルーム。2 いろいろな料理を出して客に食事をさせる店。手軽に食事のできる店をいうことが多い。「大衆―」
大辞泉
どう【堂】
[名]1 古く接客や礼式などに用いた建物。表御殿。表座敷。2 神仏を祭る建物。3 多くの人が集まる建物。
大辞泉
「僧堂」は別名、「雲堂(うんどう)」とか「選仏場(せんぶつじょう)」等とも呼ばれ、修行の根本となる堂です。即ち、この堂で「坐禅」・「打眠(だみん)」・「二時の食事」をします。特に堂内は「三黙道場(さんもくどうじょう)」の一つでもあります。
禅宗では、「浴室/沐浴堂(風呂)」・「僧堂(食堂)」・「西浄/東司(便所)」を「三黙道場」といって、話をしてはいけない場所になっています。
すなわち禅の修行中は、「トイレ」、「食堂」、「浴室」では、おしゃべりしてはいけないというものです。
「大日経供養次第法疏(だいにちきょうくようしだいほうしょ)」の最後のほうに、「黙然とは三処あり、一に食時、二に大小便時、三に洗浴時」とあるそうです。
仏道修行の立場からは、食事も大切な修行のひとつなので、現在でも禅寺の食堂では、規律の厳しい厳粛な場所となっています。
箸を持つタイミングから、おかわりをお願いする事まで全てを身振り手振りと決められた音で判断するそうです。
その間の私語、器を置く音、熱いお椀をすすることなどは決して許されないそうです。くしゃみや箸が茶碗に当たる音もいけないそうです。
ただし麺類を食べるときだけは例外でこの時とばかりと、大きな音を立ててすすって食べるそうです。
「食堂」は、神聖な修行の場所をさす仏教用語だったのです。
昔は、食事中におしゃべりしてはいけないと言われましたが、こういうことだったのです。今は、楽しくおしゃべりするようになりました。
したっけ。