都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
春ですので、昨日に引き続き「桜」の話をしてみようと思います。「さくら(桜)」とはいっても、花の話ではありません。
「さくら」とは、露店(香具師)などで客の購買意欲をそそるため、客のふりをして品物を褒めたり、高く買い物をしたりする仲間のことをといいます
では、何故「さくら」というのでしょう。
寅さんの妹だから・・・。違います!
さくら【桜】
ただで見る意。芝居で、役者に声を掛けるよう頼まれた無料の見物人。
転じて露店商などで、業者と通謀し、客のふりをして他の客の購買心をそそる者。また、まわし者の意。
広辞苑
私が覚えていたのは、「桜が咲くと人が集まるから」人集めの人間を「さくら」というという単純なものでしたがそうでもないようです。
この「さくら」には諸説あります。
ひとつ目は、「桜」という文字が由来だというものです。
「桜」という漢字は元々「貝二つ+女」で「櫻」と書きます。
「櫻(桜)=木 + 嬰」で、花が木をとりまいて咲く木のことです。
「嬰=貝 ?2 + 女」は、貝の首飾りを付けた女の子で「あかご(嬰児)」のことです。
貝の首飾りが首にとりまくところから、芝居をタダで見学するかわりに 頼まれて役者に声をかける者が転じて、露店などを取り囲み、声を出す者となったとする説です。
ふたつ目は、江戸時代の歌舞伎芝居で、役者に頼まれ、タダ見席で「待ってました!」とか、「○○屋!」などと山場の場面で声を掛ける人々がいたました。これらの人々は、その場面が終われば、用がなくなりますから、パッと桜が散るようにいなくなることから「さくら」と言われたという説です。
また、桜は誰でもタダで見ることができるため、芝居を無料で見物する人を「さくら」と呼ぶようになったという説もあります。
このような「さくら」は当て字で「偽客」と書きます。
語源は諸説ありますが、二つ目の江戸時代の芝居小屋で役者に声をかける見物人役は、パッと派手に景気よくやってパッと消えることから、桜の性質になぞらえて呼ぶようになったとする説が有力のようです。
江戸時代の芝居小屋には、頼まれて役者に声をかける者のための特別の桟敷(さじき)があったともいわれています。
そこから露天商の隠語となって、明治時代以降に一般にも広まったとされています。
したっけ。