年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

オーラミン騒動 昭和30年

2006年04月12日 | タクワン
昭和30年10月10日 読売新聞 編集手帳より
市場や百貨店に並んでいる新しい沢庵、オーラミンの黄色い色で着色されうまそうに見える。タクワンをうまそうに見せるため有害オーラミンを使ったのを取締当局がいくら取締ってもオーラミンを使ったタクワンは市場から姿を消していない。
 なぜ有毒着色のタクワンを売るのかといえば、あれに色つけないと買い手がいないと言う。そういう如何にも買い手のほうに罪があるいいかただ。
 一時は売れなくなっても、消費者の方でまもなく毒のない安全なタクワンとわかったら売り上げは間もなく回復することは必定だ。
 (コメント)この記事の筆者は当時のタクワンのことを知らなかった。昭和30年当時、すでに”オーラミン“は食品に使用禁止になっていて、市場には出回っていなかった。従って、業者の反論の投書を載せざるをえなかった。
昭和30年10月14日の読売新聞への投書
去る10月10日、は本誌・読売新聞(編集手帳)に市場や百貨店に並ぶ黄色いタクワンは、有害なオーラミンを使用したので食べると中毒を起こすとあたかも、黄色いタクワンが有害であるかのように印象を与えたことは誠に遺憾で、この様な誤解を訂正するため、全国タクワン業者を代表して、事実を基礎として反論する。
 現在、市場に出回っている早漬け沢庵や一般のタクワンに使っている黄色染料は、すべて国家が食用着色料として許可したもので、すなわち食品衛生法第6条に基づく省令3号に明確に黄色タートラジンを許可する旨明記してあります。
(コメント)タクワン業者の意見は新聞の記事の反論になっていない。要はタクワンにどうして黄色く着色するのか?ということに説明がなっていない。着色許可されても使用しなくても良いはず。事実、江戸時代は人工着色料がなかった。
 今でも、添加物使用を騒ぐ本は危険性を説くだけでその使用の歴史をただ(食品を売らんがため)と結論している。単にそうだろうか?
コメント
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