時折訪れる人からTPPの問題を聞かれることもある。漬物の関税率がゼロになっても金額的には影響は少ない。それよりコスト上昇要因として為替の問題が大きい。海外工場の人件費、港までの諸経費、それに最近は漬物製造にかかる排水処理の環境コストが日本国内と同様に考慮する時代となった。それでも海外にまだ工場があって日本国内に回帰しないのは日本農業の漬物産業に対する支援がないためといってよい。江戸時代から戦前にかけて野菜は生食できないほど採れたとき漬物等の加工をして保存食として有効利用していた。戦後農政はアメリカ農業から漬物を無視または軽視する政策となった。野菜生産は生食用が優先され伝統野菜が消え去った。売りやすい、作り易い作物が優先となった。
今消えた伝統野菜復活させようとしているが消費量とバランスが崩れたとき漬物のような加工保存する手段がない限り拡大は危険となる。