都知事の選挙が始まったが築地の移転問題を話す候補者はいないようだ。東京都中央卸売市場のHPではまだ依然として地下から汚染物質が出ているようだ。まだ選挙が始まって二日目だが20名以上立候補した人の写真もまだ5名しか張られていない。
都議会の補選もあるようでそれぞれの意見を聞いてみたい。特に共産党の看護婦出身の人は前回の選挙であれほど豊洲の地下汚染を強調していたがすでに2年もたって都民の健康被害はあったのだろうか。豊洲の人からの聞こえる話は労働者の健康問題で豊洲経由の食品が汚染され健康を害したという話はまだ聞いたことは無い。あれは選挙のための大法螺だと開き直るのだろうか。
東京などの大都市の消費者は季節で産地が変わり、水俣病などの例から特定の産地の食材で健康被害が出ることは知られている。市場経由の食品汚染はコロナのような伝染病で東京都が豊洲移転の必要性の根拠となっている。
戦前日本橋の魚河岸はコレラで大打撃を受け、夏季は今と同じように魚を扱う飲食店は休んだようだ。築地で汚染問題で歴史に残るのはビキニ環礁の水爆被害で築地のマグロから放射能が検出され、全国の汚染されていないマグロまで風評被害を受けた。当時の記録は確認していないが多分放射能の検知器は築地しかなく他の市場では検査しようがなかったと思われる。この件は福島や東海村の放射能事故で直ちに築地で検査ができた。東日本震災時に築地だけ常時放射能検査をしていた。この検査器は液体窒素を使っているので他の中央市場では維持費が高価なため所有していなかった。(今から思うとよくあの施設で稼働していた)
福島の震災後の築地市場での放射能に関する講習会で築地の放射能の検査器のデ-タで今でもビキニの時代のセシウムが検出されるという。当然ロシアの事故も検出される。
今でも不思議だが震災後、個人が購入した放射能検知器を使って色々なところで身近な放射能検知をしていた。近所の公園でも高度な汚染があったと報道されていた。ところが築地市場の軍事以外の目的での最高の検査器があるのに築地市場自体の放射能汚染を調べた様子はない。今でも誰も疑問にしない。
放射能分析に通常用いられるゲルマニウム半導体検出器 で豊洲市場で日々検査している衛生監視所の職員がいる。対立候補との選挙のための行動で時間が経てば忘れる。
今度の選挙で築地市場の跡地の争点はコロナで消えたようだ。