年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

成人の日が終わったばかりで

2021年01月16日 | 宅老のグチ
漬物のタクワンと茶道との関係の本を集中的に読んでいて、そう言えば香道というのがあった。最近で出たばかりの(香道の文化史)本間洋子著を読む。
 香道の歴史は茶道・華道と同じ室町時代から発達したようだ。明治に入ってそれぞれ衰退して、比較的元気なのは茶道だがそれでも衰退しているようだ。冷静に見るとNHKで放送がある茶道が生き残りそうだ。華道は日本庭園の方が伸びると思う。ジョサイア・コンドルと本多錦吉朗の図解庭作り法の本を見て感じる。
社会生活基本調査2016から華道人口の現状。1年間に華道をしたと答えた25歳以上の人数を比較している。全国の25歳以上の華道人口は187.5万人で、25歳以上人口100人あたり1.89人。華道人口が最も多いのは京都府と言う。華道人口が多いところは茶道人口も多い。華道と茶道の相性はいいようだ。
 レジャ-白書のお稽古事の人口推移を見ていると、上下しながら衰退しているという。呉服店の危機感は大変を越している。そもそも和服を着るのに着付け教室に習うと言いう事に問題がある。洋服の着方を習うことは無い。洋服の着付け学校もない。あれば職業としてのモデルくらいだろう。和服に関して着こなしの姿に文句をつける老人が多くいるために衰退していると感じる。洋服では穴の開いたパンツをはいても、アメリカで流行っていると言えば許される。下着を見せても許される。ところが和服の崩しは許されていない。この差は何なのだろうか。また、寺院数や呉服店店舗数と正の相関があるという。呉服店の営業努力かもしれない。という事は成人の日が消えれば、和服を着るというイベントが一つなくなる。すると呉服店が減る。
 築地で働いていたとき、京橋図書館へ行き帰りの途中に歩き方がしっかりしている和服の女性がいた。ある時その女性が築地警察のとなりから芸者姿で出てきた。図書館で本を借り出し、築地市場へ帰る途中に新喜楽という料亭の裏口へ入る所を見た。1KMもあの姿で歩いていくのかと思った。あの姿で京都の町を歩いたら、カメラマンに追われるだろう。東京の明治のころは名門だった新橋芸者は今は少なく、今宴会などのイベント自粛で厳しいと思われる。和服の慣れは歩く姿で解り、浅草の和服姿は後姿でも日本人と外国人が見分けがつく。築地で見かける和装の女性の大部分はすし屋か料理屋の店員である。京都を除くと芸者はコロナで絶滅寸前かも知れない。彼女たちの和服は本物で季節の装いもあって、歩く1千万円といえる着る道楽で芸者をするしかない。無形文化財の職人が作った着物ならもっと高価かもしれない。
 なぜ芸者にこだわるかと言えば、缶詰のブランドでアフリカではゲイシャが日本産缶詰を示している。


コメント
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