敗れざる幕末 |
見延 典子著 備後福山藩 関藤藤陰(石川和介)の生涯を小説にした本。 これに加えて幕府老中阿倍正弘関係の本。 目的は箱館戦争の最後の戦いで、浦賀与力衆と行徳の漬物商人喜兵衛がなぜ戦死したかを知りたいためである。この件に関して子孫の資料はまだ見つからない。 TVの大河ドラマの画一的な筋書きで、幕末史がなかなか理解しがたいことを感じていて、関藤藤陰(石川和介)の活躍を描いた(敗れざる幕末)の本でやっと黒船来航直前の幕府と水戸藩の対外危機感の差が理解できるようになった。ここに浅野梅堂(浦賀奉行・浅野長祚)が加わり、ペリ-以前の日本の危機をそれぞれどのように考えていたかが解ってくる。今は水戸藩の狂気的な藩内混乱がまだ解りやすい統一的な解釈が無い様だ。 特に天狗党の騒動は水戸藩だけでなく周囲の地域も軍資金を出すように強制され、地域が没落した所もある。災害で疲弊していた幕末に改革失敗も加わりあという間に270年の平和が続いた幕府が崩壊し、内乱となった。 平和ボケの日本で兵器の進歩を無視し、憲法維持だけ唱えているのは幕府が鎖国を維持して平和だったことのみ気にし、イギリスがアヘンという薬物で交易を迫ることと似ている。今は無人兵器で自国の安全地で他国を攻撃できる。先制攻撃で防空システムを破壊し、あとは武力で脅しの外交交渉で解決する。 中国の王朝の変遷は必ずある。それは内部の腐敗から始まる。日本は天災から始まるようだ。コロナの3次感染の拡大で外出制限で罰則のある治安維持の法律が出来そうだ。与野党の政治家が5人以上の会合で飲食して、まじめに自宅で引き籠っている国民がついてゆけるのだろうか。古いタイプの人と接触する政治活動がコロナで時代遅れとなる。アメリカの方が政治資金の集め方が進んでいる。日本はまだ現金手渡しが主流でさらに領収書もない。世界で一番遅れているのが日本の政治資金と思える。特詐欺師も今では現金を狙うのは小物で大物はデジタルマネ-を扱う。コンビニで携帯から指示し、金を振り込ませる。冬だからマスクに帽子をかぶっても犯罪者とは見えない。 |