日本の漬物業はバブル時期には5000億円強の売り上げあったが、バブル崩壊後、デフレとなって今は3500億円程度になった。特に梅干しとキムチの販売単価の暴落は厳しく、多くの日本の漬物業者が倒産したり、後継者が見つからず廃業となった。日本の漬物業の中心だった、大阪中央卸売市場の本場にはかって二十数軒のの漬物問屋が並んでいたが、市場の建て替えで買い出し人の流れが変わり今は見る影もないという。市場は買い出し人の回遊で栄枯盛衰がある。青果部は店舗移動は原則としてなかった。シャッタ-街になったともいえる。京都はまだ観光地という事で漬物業者が数が多い。そこでも生き残る工夫があって、漬物を販売するという事より、飲食と雰囲気を楽しむという方向も出てきた。その中でキムチの新しい販売方法として、ご飯のお供と言う事でなく、調理師した辛みのある野菜と言う風な素材的用途を工夫し、販売拡大を目指す方向も見えた。カット野菜は少人数家庭ではゴミの量の削減となるが、やはり高価格となる。しかしキムチとなると激安となる。洗えば辛みが消える。激安野菜になるのは、調味液が入っていて、販売期間が長くなる。カット野菜は意外と短いし、何しろ超割高と言える。
鍋の具材としてキムチの味付け野菜として販売例も出てきた。需要縮小を工夫で解決するしかない。戦後のキムチも無臭ニンニク開発競争があった。今では余程の生のニンニクで無ければ気にしない時代となった。これは韓流ドラマの影響かも知れない。テレビからは臭いが伝わらないからかもしれない。生のニンニクは甘皮を取り除くことは大変で、手伝った時に爪に間に挟まりニンニクの汁で痛かった。今はニンニクは韓国も日本も中国産で世界の需要のほとんどが中国で賄っている。韓国がキムチの本家を強調しても、にんにくの輸出制限すればおしまいとなる。キムチに本家に関して歴史・数量・金額のどれをとっても中国が元祖ともいえる。ただトウガラシが入ったのが日本経由の朝鮮半島キムチである。日本の漬物にトウガラシが入った漬物が戦後まで普及しなかったのは謎である。どちらかと言えば薬味としての利用が多いと思う。キムチに入っているトウガラシは血圧を高くする作用があって注意しないといけない。記憶であまり寒い時、靴下の中にトウガラシを入れて寒さを我慢したこともあった。ネットで調べると唐辛子の辛味の主成分でもある、化合物のカプサイシン加工がされている靴下があった。ユニクロのヒ-トテック加工衣料より安そうだ。
10へ続く