昨年春に、妹が抗がん剤治療を断念する決断して、いつの間に親族が互助会に入っていたようで、打ち合わせが楽だ。おおまかな取り決めはマニュアルのように淡々と決まる。一応ガンという事で生前から死と言うものを話していて、質素と無宗教という事で行うことが本人の意思だった。墓があるのでしきたりと本人の希望を聞いていて霊園管理者とすり合わせをしなければならないという。結構本人が希望する形式は様々な規制に適さないことがあるようだ。
医者が言っていたのだがある程度年齢を超すと、ガン死は一番良い死に方と言う。ホスピス専門病院が近所で楽だったが、コロナで面会が出来ず、あれほどIPADでリモ-ト面会を薦めていたのに、もう年(73)だから、今更勉強したくないと言っていた。コロナが無くても、個人の接続設定をレンタル会社が行い、音声で相手先を呼び出しできればリモ-ト面会となる。あと10日ほどは長生きできただろう。そうすれば点滴の暇つぶしで過去の知らない話が聞けた。感染不安もなく、距離も関係ない。あるのは治療時間と生活時間で心の安らぎと、看護婦の負担が消える。
妹は新聞の広告会社の事務で始まり、妻を亡くした元上司と50過ぎてから結婚し、そして夫を亡くした波乱・豪快な人生を好き勝手に終わらした。最後はガン再発と戦う事と100歳と言う節目に向かって生きている母の介護の手伝いを生きがいとした。昨年10月に母が百となり、2020年9月15日に安倍晋三首相の署名のある賞状を頂いた。翌日から首相が菅さんに替わった。都知事の祝いの品の日付は敬老の日だった。ちなみに母は記念品の日付では100歳ではない。既に100歳は稀でなく4万人近い。そして女性が圧倒的に多い。100歳介護の達成感があって、生きる目標を喪失した感じがあった。その後は友人たちと個々ににお別れ会をしていた様だ。コロナが無ければ結構な派手な行事になりそうだった気がする。
有明のガン研病院のスタッフ様にはステ-ジ4まで大きくなった肝臓に転移したガンをほぼ治癒までにし、5年も余分に生かしてもらい、感謝しかない。ガン闘病は25年以上になる。幸いガン保険に入っていたので、費用は気にしていなかった。何から何まで準備していた妹が母より前に死去することは無念だろう。ちなみに母は85歳くらいで胃がんの手術をした。今は95歳くらいまで事例があるという。ガンの血筋を意識する。