ウクライナとロシアの間でインド外交の動きが日本の新聞等ではわかりにくく、ロシア非難で一致していないことはこの本を読むまで判らなかった。
インドがなぜ核兵器を持ち実験までしていて、北朝鮮・イランが非難されているのに核保有国となっているのだろうか。この外交力は将来の人口数とインド力だろう。
インドの衝撃 2007年 続2009年
NHKスペシャル取材班編著
この本は15年も前の本だが、ことインド農業にとって、さらに途上国農業に関して、今でも本質は変わっていないと思う。農産物の過剰と過少分布。さらに生産に関する情報の入手の格差があって、良い仕事をしていても天候不順ですべての長年の努力が消え、さらに順調なときに表面化しなかったことがチョットした異変で表に出てくる。そしてささやかな成功を忘れ、失敗だけ記憶される。農業に関わる人たちはごく一部の人をのぞいて貧しく、人数も多い。彼らの楽しみは家族のだんらんでこれがあるため生活向上が進まない。ごく運のよい人・努力した人が農業輪廻の世界から脱出する。そのきっかけはどうしようもない飢餓か異国人の交友だろう。
まだ昨年の農産物の備蓄があって、穀物は高騰だけで済んでいるが、燃料と肥料の不足、偏りがこれからやってくる。その上天変地異もある。日本の飢餓の歴史・特に江戸時代は人為的なものが飢餓を促進した。ウクライナの戦争でどの国が飢餓の国に入るのだろうか。
インドの衝撃 続 NHKスペシャル取材班編著猛烈インド流ビジネスに学べ
日本放送協会 東京 文藝春秋 2009 1
インドの医薬品会社と共和薬品の資本提携交渉からの逸話が書かれている。今はインドの会社がユニゾン・キャピタルという投資会社に売却したようで、ネット検索でも不祥事しか出ないが詳細は日本の医薬品商慣習にインドの方針がうまくいかなかった気がする。これは日本の世界基準から離れている思考から来ていると思えて、起業家精神が少ない日本と感じた。
見せびらかしの文化が欠けていて、特に火事の多発などの天災が多い日本は丈夫な家を作ることを避けていたと思われる。家は広さの方がなぜか重要視されている気がする。
この本でリモ-トの仕事の評価を日本の経営者は示していたのだろうか。そして従業員には成果達成時には給与出す会社が日本中小企業にあったのだろうか。多くの中小企業は大企業の派生が目立ち、今のアメリカのような新時代を切り開くアイデアを実現する提案をもって起業したのだろうか。