透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

642 松本市入山辺駒越の火の見梯子

2016-08-07 | A 火の見櫓っておもしろい


642 松本市入山辺駒越 撮影日160807

■ 待避所があるような谷間の狭い道を進む。あやうく見逃すところだったが、かろうじて火の見櫓センサーがこの簡易な火の見梯子に反応した。ここは集落と集落の中間で周りには何もない。火災が発生したことを隣の集落に伝えるためにここの半鐘を叩くのだろう。離れた集落でこの半鐘の音が聞こえるのかどうか気になるが、騒音の無いこの地域なら聞こえるのだろう。長年使われてきていることでもあるし。関西国際空港のオープンエアダクトと同じような理屈で案外谷間では音が拡散しないで遠くまで伝わるのかもしれない(ほんとかな)。



角形鋼管(100×100×t*1)の柱に等辺山形鋼(50×50×t)を500間隔で留めて梯子にしている。斜面に控えを取って、梯子の転倒を防いでいる。半鐘を叩くときに立つ位置に鋼板で足場を設置してある。この位置に立つと半鐘がちょうど右手で叩きやすい位置になる。

このようなちょっとした工夫でずいぶん使いやすくなることを心得ておきたい。

*1 単位はmm 厚さtは分からない


この火の見梯子もそれがしさんのブログで知った。長野県内各地の火の見櫓を網羅的に紹介しているすごいブログ。


― 松本市入山辺の火の見櫓

2016-08-07 | A 火の見櫓っておもしろい


(再) 撮影日160807

この火の見櫓は2度目の掲載。やはり火の見櫓のある風景は趣があってよい。このように道路が後方に伸びているアングルが好ましい。 




半鐘は既に撤去され、モーターサイレンが設置されている。すぐ後ろに防災行政無線柱が立っている。やはり、見張り台に消防団員が登って半鐘を叩いて火災の発生を知らせるという旧来の方法が好ましい。

防災行政無線柱のスピーカーから人工音声を流すという間接的な、誰が伝えているのか分からない方法ではなく、人が直接伝えることが集落のコミュニケーションの基本ではないか。そう、人と人との直接的なつながりが大事なのだが、それが次第に希薄になっている。この火の見櫓から防災行政無線柱への移行からもその様が窺える。

屋根頂部の避雷針が傾いているのが気になる。



脚部は実にあっさりした構成。


 


641 松本市入山辺中村の火の見櫓

2016-08-07 | A 火の見櫓っておもしろい


641 入山辺中村地区の火の見櫓 撮影日160807

3角形の櫓に8角形の屋根と見張り台という、あまりない組合せ。この火の見櫓はそれがしさんのブログで知り、見に行ってきた。




見張り台まわりがにぎやか。半鐘のほかにモーターサイレン、スピーカー、消火ホースを架ける横材、投光器がついている。

山あいの集落に立つそれ程高くはない火の見櫓。見張り台の高さは約7メートル。