透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

859 こんな梯子があるなんて 飯田市龍江の火の見櫓

2017-07-23 | A 火の見櫓っておもしろい


859 飯田市龍江舟渡 撮影日170722

 この火の見櫓は4脚44のよくあるタイプ。気がつくのは少し見張り台が小さいということ。



屋根には風向計と蕨手があり、これもまたよくあるタイプ。



脚は斜材を入れただけの簡素なタイプ。これだけ確認して車に戻ろうした・・・。



何気なく梯子を見上げて、ン?



梯子の踏桟が千鳥配置されていることに気がついた。写真を加工して踏桟に色を付けて示したので分かりやすいと思うが、オレンジ色と黄色の踏桟が交互に設置されている。上り下りするときは左足をオレンジ色、右足を黄色の桟に必ずのせることになる。

ライトレフト階段といって、この梯子と同様に踏板が左右ふたつに分かれていて交互に設置されているものがあるが、まさか梯子にも同じタイプのものがあるとは・・・。これにはビックリした。


 


858 飯田市千栄の火の見櫓

2017-07-23 | A 火の見櫓っておもしろい


858 飯田市千栄 毛呂窪公民館 撮影日170722

■ 余談だが、カーナビの案内によって移動していると、どこを走っているのかよく分からない。自宅に戻ってから走行経路上の火の見櫓の所在地を手掛かりに改めて地図上で確認して走行ルートが分かるという次第。

この火の見櫓は飯田市松尾の火の見櫓と同じタイプ。見張り台の高さは9mくらいだが踊り場は無く、外付け梯子で上り下りするようになっていたが、梯子の下半分が落下防止カゴと共に撤去してある。見張り台に半鐘は無く、サイレンが有るのみ。





半鐘は櫓の下に移されていて、櫓に登らず地上で叩くことができるようになっている。音の伝わる範囲が狭まっているのではないか、と思う。伊那市美篶の火の見柱には打鐘装置が設置してあったが、あのような装置がもっと早くから広く普及していれば、このように半鐘を移す必要もなく、消防団にも敬遠されることもなかっただろうに・・・。



柱脚部の様子を見る。

基礎コンクリートにセットされた部材と柱脚をボルトで固定している。この位置に水平部材を設置して柱脚間を繋いでいるがこのような事例は多くはないと思う。手元にある末広がり形の火の見櫓の図面を見ると、コンクリート基礎部分に柱間を繋ぐ部材を入れて(従って見えない)開き止めとしている。

丸鋼のブレースにはターンバックルが無く、両端は溶接で柱材に固定している。この櫓のように箱型の場合には建て方の際に変形することもほとんどなく、ターンバックルは必要ないのだろうか。そもそも一般的な形の火の見櫓でも建て方の際、ターンバックルで調整するほど歪みが生じるものなのだろうか・・・。


 


857 飯田市竹佐の火の見櫓

2017-07-23 | A 火の見櫓っておもしろい


857 飯田市竹佐 撮影日170722

 たまたま近くに車を停めたとき、建物の向こうにこの火の見櫓のてっぺんが見えた。屋根が無かったが火の見櫓だと気がついた。この場所だと車を停めていなければ存在に気付かず通り過ぎていたと思う。

半鐘は既に無く、アンテナらしきものが設置されている。建設当初は3角形の屋根があったのかもしれない。てっぺんの様子からそう考えることに無理はないと思う。メモ帳には3脚―4型と書いた。

かなりの高さだが踊り場が無く、外付け梯子で見張り台まで上り下りするようになっている! 



さて、この見張り台を4角形とみるかどうか。面取りした4角形などと捉えず、幾何学的な捉え方により8角形とした方が判断に迷うことはないかもしれない。




 


856 飯田市箱川の火の見櫓

2017-07-23 | A 火の見櫓っておもしろい


856 飯田市箱川 撮影日170722

 阿智村の火の見櫓を探して県道234号を移動していた。いつのまにか飯田市に入り込んでいてこの火の見櫓と出合った。

写真データを整理していて全形写真を削除してしまった。なんということだ・・・。場所は分かっているし、阿智村にはもう一度出かけるつもりだから、その時にこの火の見櫓を再訪してもよい。

櫓を外して梯子を架けていることが上の写真から辛うじて分かる。この梯子の上り下りは怖いと思う。




消防団詰所を南信方面では消防団屯所というものと思っていたが、火の見櫓の脇に設置してある乗合タクシーのりばは「消防団詰所」となっている。


 


854 喬木村の火の見櫓

2017-07-23 | A 火の見櫓っておもしろい


854 喬木村 撮影日170722

 ■ 児童文学者の椋鳩十が生まれ育った村として知られる喬木村。椋鳩十記念館の近くのこの火の見櫓は4脚44型でずん胴。きちんとメンテナンスされていて、シルバー色の錆止め塗装がまぶしいくらい。



櫓のサイズに比して屋根も見張り台も小さい。見張り台の手すりはよく見かけるデザイン。



櫓の途中にある踊り場までは外付け梯子が掛けられている。踊り場から上は櫓内に梯子が掛けられているが、ふたつの梯子の間にも手すりを設置している。このカーブした手すりがないと上り下りしにくいだろう。

脚がある。


 


853 松川町元大島の火の見櫓

2017-07-23 | A 火の見櫓っておもしろい


853 松川町元大島 撮影日170722

■ 大鹿村から喬木村へ向かう途中で通った県道59号沿いで見かけた火の見櫓。天竜川の両側は河岸段丘になっているが、この火の見櫓は丘の上に立っていて遠くから見えた。4脚44型、大型で太目の櫓。櫓の各水平構面に火打ち梁を設けている。



見張り台の手すりにもリング付きのブレースを飾り(変形を防ぐという本来の機能も発揮しているかもしれない)設置している。







外付け梯子はこの通り蔓状の雑草が巻き付いていて、既に使われていないことが分かるが、全体の印象からもなんとなくそのことが分かる。


 


852 大鹿村の火の見櫓は広告塔になっていた

2017-07-23 | A 火の見櫓っておもしろい



 高遠から大鹿村を目指して国道152号(秋葉街道)を行く。天龍村に行ったときに通った国道418号も狭くて曲がりくねった山あいの道路だったが、この道路も狭い山道で対向車とすれ違いができないでところもあった。

大鹿村役場の近くにある大鹿村特産物センターの敷地の隅にこの櫓が立っていた。火の見櫓としての役目は既に終え、大きな看板を付け、広告塔として第二の人生(?)を送っていた。この姿を見て素直にうれしいとは思えなかった・・・。


852 撮影日170722


 


長野県77市町村蓋めぐり 進捗状況

2017-07-23 | B 地面の蓋っておもしろい


77市町村蓋めぐり 進捗状況 170722現在

 既に全国市町村のマンホール蓋は撮りつくされている。ならば火の見櫓を背景に撮ろうと考えて、長野県内全77市町村のマンホール蓋めぐりを始めて1年経った。


昨日(22日)、長野県の南部に位置する大鹿村・豊岡村・喬木村・飯田市・阿智村・下條村・泰阜(やすおか)村・松川町をこの記載順に巡ってきた。走行距離は約320km。

これで残るは、駒ケ根市(駒ケ根市では既に火の見櫓を背景にマンホール蓋の写真を撮ってはいるが(過去ログ)、カウントしないこととする)と飯島町のみとなった。


長野県のホームページに全市町村の下水道、農業集落排水設備の普及状況が示されている。それによると北相木村・南相木村・下條村・大鹿村・泰阜村、以上の5村は整備されていない。従ってこれらの村のマンホール蓋の写真はない。

断定はできないが上松町や下條村など火の見櫓が無い自治体もある。両方あっても両者が近くに揃っていなければ火の見櫓を背景にマンホール蓋は撮れない。

このような理由で栄村・北相木村・南相木村・木祖村・上松町・大鹿村・豊丘村・阿智村・下條村・泰阜村・平谷村・阿南町・天龍村では写真が撮れなかった。帰宅後改めて調べると阿智村では撮れそうなところがある。再訪しなくては。

阿智村・飯島町・駒ケ根市か・・・、共に南信の自治体だから1日でめぐることができる。




 


850 伊那市高遠町の火の見櫓

2017-07-23 | A 火の見櫓っておもしろい


850 伊那市高遠町勝間 撮影日170722

■ 大鹿歌舞伎で有名な下伊那郡大鹿村を目指して国道152号(秋葉街道)を南下中に出会った火の見櫓、4脚44型。消防団詰所(屯所)の2階からブリッジで繋いでいる。屋根の上に小旗のように見える切妻屋根がある。屋根の下に消火ホースを吊り上げる滑車が付いている。


全形を別の方向から見る。



反りのきつい方形屋根、避雷針に小ぶりの飾り、4隅に巻ききらない蕨手。4角形の見張り台(この形を8角形と見る向きもある。確かに幾何学的には8角形だが、8辺の長さが等しい8角形とは明らかに違う。技術的な視点からすると、これは木造柱の大面取りのようなもので、4角形の4隅を面取りしたものと見る)、手すりにハートの上下を逆にしたような飾りがある。各「面」の中央に方杖を突いている。床下にサイレンが設置してある。



詰所(屯所)の2階とブリッジで繋ぎ、少し上にある踊り場まで梯子を架けている。踊り場に入るための開口部のアーチ部材とその直上のブレースとの取り合いが絶妙。



脚部。4面のうち3面にはブレースを掛け、1面のみ脚にしている。製作段階では脚にした面から櫓内に入り、櫓内の梯子を上り下りするという想定だったか。


 


伊那市高遠町のマンホール蓋

2017-07-23 | B 地面の蓋っておもしろい





伊那市高遠町のマンホール蓋 撮影日170722

◎ 旧高遠町(上伊那郡)のタをデザインした町章を2重の円で囲み、円の間に「公共下水道」と「高遠」の文字を入れている。周りは旧高遠町の木と花のコヒガンザクラを上下左右対称に配している。高遠城址公園のコヒガンザクラは有名。


 


849 伊那市高遠町の火の見櫓

2017-07-23 | A 火の見櫓っておもしろい


849 伊那市高遠町西高遠 撮影日170722

■ 4脚44型。末広がりの櫓のフォルムが美しい。踊り場までは外付け梯子。櫓の中間に半鐘を覆う切妻の小屋根が残されている。



方形屋根の頂部の避雷針にかなり大きな装飾が付いている。蕨手は無い。柱から消火ホースを掛けるフック付きの腕木を出している。見張り台は4隅を面取りした4角形。手すりのデザインはシンプル。梯子は見張り台の床面より上まで伸ばしていて、開口部に手すりを設置して安全対策をしている。各柱から2本ずつ床の隅に方杖を突いている。消防信号板あり。



4本の脚はトラス型。各脚の上部を繋ぐアーチ部材が無いのは残念だが、全体の形も各部の形も整っている。