透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

1220 安曇野市三郷の火の見櫓(加筆)

2019-10-29 | A 火の見櫓っておもしろい


1220 安曇野市三郷小倉 室町地区公民館 3脚66型 撮影日191027

 安曇野市三郷(旧三郷村)小倉はエリアが広く、まだ見ていない火の見櫓が何基もあるかもしれない。この火の見櫓もその内の1基。

櫓の構成がおもしろい。上半分が丸鋼のブレースをいれた一般的な構面(等辺山形鋼の柱と、同材の横架材から成る構面)2段で、下半分が脚という構成。となると脚が長い、「脚長火の見」ということになるが、脚の下半分は単材で、トラスから成る複合脚は上半分のみ。

梯子桟の数と桟の間隔(35cm)により、見張り台の床面の高さはおよそ7.7m、床面から屋根のてっぺんまで3.3mと見て、総高はおよそ11mメートルと推測した。並び立つ防災行政無線柱は何とも味気ない姿(火の見櫓好きはこのような評価をしてしまう)。



屋根葺き材の鋼板のジョイント部分が開いてしまっている。この状態だと強風で鋼板が吹き飛ばされてしまう恐れもあるから、修理をして欲しい。

屋根下にすき焼き鍋のような双盤を吊り下げてある。見た目は半鐘の方がいいかな。

6角形(本では六角形と表記した)の見張り台の床は平鋼を一方向にすのこ状に構成している。床の構成も見張り台のチェックポイント。

床と直下の横架材との間に斜材を入れることも少なくないが、この火の見櫓は何も入れていない。



梯子桟は丸鋼2本、1本より登り降りしやすいだろう。


梯子に設置してある表示板



部材の接合はボルトと溶接でリベットは使われていない。


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