『やんちゃジジイ・ゆうちゃん』のイカすセカンドライフ

我儘で『やんちゃ』な爺さんの目標は、
周りに笑顔を振りまいて、楽しくセカンドライフを生きる事。

やっと・・・

2009年07月10日 | Weblog
週末。今週は意外に短く感じたかな?
高電圧測定用の回路、我々は冶具って呼んでいるんだけど
それがやっと使える目処が立った。

なんせ、手作り。
他にやる人がいない上に、今回は予想外のトラブル。
ケーブルがリーク(電流が漏れること)していて、低い電圧から
微小放電(スパークが飛ぶこと)が頻繁に起こって、ダメージが
どんどん広がってしまった。
それで原因追求のために分解。
ケーブル先端の絶縁処理が今ひとつで、そこからリークしていた。

それで、思い切ってモールドという絶縁ゴムで封じてしまう手法を
取り入れる事にした。
でも、ケーブル先端のモールドは初めて。
試行錯誤をしながら、紙を筒状にしてケーブル先端に巻いて、
その部分にモールド材を流し込む事にした。

モールド材は絶縁用のRTVゴム。主剤と硬化剤を1:1に混ぜて固めるもの。
まずは缶に入った主剤と硬化剤を、それぞれ良くかき混ぜる。
暫く置いておくと、分離して下にゴムの主成分が固まってしまう。
これを混ぜて柔らかくするのに、1時間くらい費やした。
手首が痛くなるほど、最初は固くて往生した。

そして程よく混ざったあとは、混ぜてまた均一になるまでかき混ぜる。
そして真空容器に入れて脱泡。
ゴムの中に入った空気を真空にした容器に入れると、空気が膨らんで
泡になって浮いてくる。
この作業をきちんとやらないと、かえって絶縁が弱くなる。

そして脱泡したモールドゴムを、紙で作った型の中にゆっくり流し込む。
一日置いて、紙を外したら思いのほか綺麗に出来ていた。

空気中で10KV(1万ボルト)が印加できないと、絶縁ガスを入れても
目標とする30KVで使えない。
処理が絶対という保障は全く無いので、ドキドキしながら電圧印加。
以前は8KVくらいから始まったリークも起きない。
10KVでも大丈夫そう。やっと先に進める・・・・ほっとした。

トラぶっているときは、ちょっと悩んだり焦ったりしたけど、
こうやって一山越えると、ちょっとした達成感がある。
技術の仕事って、こういうことの繰り返しなんです。
色んなトラブルに遭遇するたびに、新しい事を覚え知識が増える。
勘に頼る部分が多いのも、僕のやっている高電圧回路の特徴。

元々科学なんて、勘を働かせて積み上げたもの。
つまり体で覚えた事が基本。
最近は、情報がいつでも簡単に入手出来てしまうから、
これを忘れている人が多いよね?

相変わらず、頑固で古いやり方しか出来ない自分。
若い人から見たら、ドン臭いんだろうな・・・
コメント
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