この日も雲ひとつ無い快晴の小春日和となり、富士山が裾野まで素晴らしい姿を見せていた。
先月訪れたときも、快晴のなかで黄葉が秋の陽に映えて、非常に美しいキャンパス風景を堪能したが、
この日のキャンパス内は、『これがイチョウの黄葉だ~』と感じる最高の黄金色の別世界のようだった。
キャンパス構内は、早くからイチョウ並木に多くの散歩を楽しむ人やカメラマン、見学者などが訪れていて、大変賑わっていた。
秋の朝日を受けて、イチョウ並木の景観が時間と共に光と影のコントラストが実に美しく、黄金色の絨毯が見事であった。
晩秋の風情を感じながら構内を一回り散策したが、三四郎池では紅葉した樹木が美しく水面に映り、
しばし、足を止めて詩でも詠みたい気分を感じるほど、時が止まっていたようだ。
池には、 かわせみの姿も見られたり、カモや鯉と戯れることができる静かな雰囲気で都心とは思えない。
スケッチポイントを求めながらの散策だったが、描きたいモチーフが多く限られた時間内での選択に迷う。
やはりイチョウ並木を中心に、法文学部の周辺に腰を据えて、イチョウ並木や法文館の通路のモチーフが魅力である。
近くには、10名位のスケッチグループも見えており、この光景に引きつけられるのは同じのようだ。
午前中は、見事な光と影の美しさに挑戦していたが、時折風に乗って雪が舞うように落葉する光景はすばらしく、絨毯を敷き詰めたようである。
丁度、腰を据えた場所の周りには、絶え間なく舞い落ちる葉と共に、銀杏が散らばっており拾い集めると、
僅かの時間でレジ袋に一杯集める事ができた。
銀杏レストランで昼食を摂り、午後には通路下から見る法文館や図書館に挑戦して筆を走らせた。
東京大学の建造物は、歴史的なものが多く、描けるスポットは切がないほどである。
またの来訪を期して、帰路に着いた。