藤沢では夏のお祭りとして最も有名である皇大神宮(烏森神社)の例大祭が行われ、今年も猛暑となっていたが、大変な賑わいでした。
地元では烏森のお宮さんと言われているが、日頃は訪れる参拝客もすくなく静かな鎮守の森となっていますが、この日は朝から囃子太鼓が鳴り響き、人形山車が練り歩いて祭り一色となっていました。
皇大神宮(烏森神社)は、その歴史は832年の創建されたと言われ鬱蒼とした森に囲まれており、大庭御厨の総鎮守だったようで悠久千年以上の古社であると記されています。
例大祭は盆明けの8月17日に行われ、藤沢市の重要有形民俗文化財に指定され、「かながわ祭50選」にも選ばれている伝統のお祭りとなっているが、祭行事の全てが半日で終わることから「いっとき祭」とも言われている。
今年も午後2時から9の氏子町内会が制作した9基の人形山車が、炎天下の陽射しを受けてそろりと神社に向けて進行を始まったが、高さ約8M の山車は3層からなりその上に立つ天皇や武者の姿は、実に勇壮で凛々しく素晴らしいものでした。
山車の人形は、那須与一・源頼朝・神武天皇・源義経・徳川家康・楠木正成・浦島太郎・日本武尊・仁徳天皇と続くが、山車の上には約10人の太鼓囃子が乗り屋台囃子の競演が続いていますが、神輿と違ってゆらゆらと揺れながら進む人形の形相が人気の秘密のようで、カメラマンの放列が続きます。
山車が進行している間には、本殿では氏子代表などが集まり神事が行われており、雅楽が演奏される中で巫女の踊りなどが奉納されていました。
また、境内には延喜式内の石楯尾神社や伊勢の宮、稲荷神社、山王社など8社の境内社が鎮座しており、風格を感じるものがあります。
約1時間余で人形山車が境内の三の鳥居前に勢ぞろいして、祭囃子の競演や山車を回して奉納され、見物客から大きな拍手が送られていました。
山車の屋根上では、ひょっとこ踊りや天狗の踊りが披露され、9基の山車の競演では最高潮になっていました。
紹介によると、山車はすべて明治時代に制作されたもので総欅づくりで屋根や支柱には精巧な彫が施されており、歴史的文化財としてその価値は相当なものと実感しました。
4時過ぎには、神事もすべて終わり伝統の湯立神楽が行われて、いっとき祭の締めとなっていた。
祭りが最高潮になっていた時に、目の前にカマキリ?が現れて、祭りの囃子に合わせて踊りながら山車を見ていたのには、ビックリで思わぬシーンを見て、感激を覚えていた。