ひぐらしのこゑ切(せつ)久女のこゑ切々
そこここに虚子嫌ひゐて咳払い
歳月の師弟に隙間風つのり
作者は鷹羽狩行さん。
杉田久女の一生を描いた劇「山ほととぎすほしいまま」。
それを観て、詠んだ連作だそうです。
短歌には、本や劇を題材にとった連作があることは知っていました。
俳句でも、物語をもとに句をつくるやり方もあるんですね。
また先日のNHK俳句では、絵踏という題詠が紹介されていました。
踏絵のことで、春の季語だそうです。教科書でしか知らない絵踏。
まさに死語ですが、そういう状況を想像して句をつくるという。
一度チャレンジしてみたい季語です。
参考文献・宮坂静生著「俳句原始感覚」。