575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

林檎の思い出    麗

2016年10月13日 | Weblog
子供の頃、風邪をひいたり、お腹を壊したりすると母が林檎をすってくれました。
林檎はそのまま食べるより、擦ると甘みが一層増すような気がしました。

今は立場が逆転し、実家に帰ると母のために林檎を擦ってあげます。
食が細くなり、歯も悪くなり固い林檎より擦ったものの方が食べやすいのです。

以前、母が甲状腺の手術をしたとき、術後あまりの痛みに何も食べられなかった時、同部屋の患者さんが林檎を擦ってガーゼでしぼり、冷たい氷を入れて飲ませてくれたそうです。ご自身も癌の闘病中にもかかわらず。地獄で仏を見たと母は言っていました。
あんなに美味しかった林檎ジュースはなかったと。

私も2年前にオペをしてやはり術後、夫が林檎を擦って食べさせてくれました。涙がでるほど、本当においしかった。
林檎は弱った人に優しい果物。
でも俳句にするにはなかなか難しいお題でした。
句会ではどんな甘酸っぱい林檎の思い出が披露されるでしょうか?楽しみです。

今日は庭の剪定。三人の若き庭師が来て、朝から電動のこぎりの音や、剪定はさみのぱちんぱちんといろんな音がします。
時折笑い声も。

           秋空に剪定の音響きおり   麗
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする