575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

風やみ間ふるえかすかな稲の花   晴代

2016年10月10日 | Weblog
風が止んでしまった直後も、かすかに震えている
稲の花の姿をとらえた句。繊細な感性です。

稲の花は、ほんとうに小さな地味な花です。
風に花粉を運んでもらう風媒花だから、
虫を呼び寄せるために花の色をあざやかにしたり
お土産の蜜を用意する必要はありません。
運命は風頼み、風に敏感な花です。

今年の稲の出来はどうでしょうか?
昔なら、今年の作柄は・・・と、新聞の一面を飾ったお米。
農業政策の転換で、コメに対する日本人の感覚も
すっかり鈍くなってしまいました。

        

  了見の狭さでられず吾亦紅

同じ作者の句。
稲の花といい、吾亦紅といい、渋い好みですね。遅足
コメント
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