満面に水を張った田んぼに行儀よく植わる早苗・・季節を感じる美しい光景です。
見たままの写生句ですが早苗が少し曲がっているという気づきが一句を面白くしますね。
「俳句は作者からの なぞなぞボール」
確か夏井先生がおっしゃっていました。
ポンと投げられたボールを読み手がどのように受け取るのか
その想像力と感性の広がりこそが文学であり、俳句の魅力なのだとあらためて思います。
童子さん: あるある。機械が入らない小さな、もしかしたら棚田の様な変則的なかたちの田んぼなのでしようか。丁寧に手植えされた様子が感じられる心あたたまる句です。
晴代さん: 植えた人も腰が少し曲がったりしていて
亜子さん: ◎の句。大きな田んぼではなく千枚田のような傾斜面のいびつな小さな田んぼ。小さくいびつな田んぼなので早苗の列が曲がっている。その田んぼを大切にしている農家の方の気持ちが伝わる。写生句だが小さい田んぼが大きな物語りを語っている。
雄弁な選句コメントのおかげで、それぞれの田や背景が浮かび、大きな世界が広がります。
作者、麗子さんの満面の笑みも浮かびました。 郁子