575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

雨うがつ穴へ木の実の落ち着きぬ  晴代

2023年11月03日 | Weblog

文化の日。

今日も昨日に続き夏日となりそうで、紅葉狩りには汗ばむくらいでしょうか。

自由題で、昨日ご紹介の句と同票トップに輝いた晴代さんの句です。

 

竹葉さん: 「雨うがつ穴」とはうろと言われるほど大きくないのでしょうね。そこに木の実が「落ち着きぬ」とはぽっこりはまってるのでしょうか。この表現には脱帽です。

童子さん: 拾われなかった栗の実を連想しました。

能登さん: 雨だれの穴にすっぽり入った木の実。着眼点が素晴らしい。

泉さん: 木ノ実が落ちる感じがする。

容子さん: 今月いちばん好きな作品です。小さい穴でしょうが雨水も少し溜まっていて、実が浸っている感じもします。この実と同じくとても心が落ち着く句です。

他に遅足さん、佐保子さん、須美さんもとられました。

 

 

何でもない現象といえば何でもない。でも「ソコ」を拾いましたか!

という、やられましたの感ある句ではないかと思います。

水が低きに流れるように、転がるまるいものは凹みにおさまる。木の実も導かれるように行くべきところに落ち着いたのでしょう。

写生句に見えて観念的でもある。抗ったとしても、結局、物事全般なる様になるという真理でしょうか?

それならば何の為の努力かとお叱りを受けそうですが、おさまりのよいところから始まるものもあります。

木の実も水気を含んだ土から新たな命を芽吹かせるのでしょうね。   郁子

 

コメント (3)
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