575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

つぶやいたただ春の夜の夢のごとし  容子

2024年03月01日 | Weblog

 急に言葉が口をついて出るくるとき それは暗示でしょうか、啓示でしょうか。

それとも夢かうつつか・・皆さまの読みはいかがですか。

 竹葉さん:ふと口をつく独り言。作者はどのような気持ちでいたのでしょう。なんてつぶやいたのだろう?つぶやいただけで返事はなくつぶやきも、その場面も儚く消えてしまった。。なかなか余韻のあるいい句だと思いました。

  麗子さん:「春の夜のゆめのごとし」ははかないことのたとえ。作者は何をつぶやいたのでしょうか?「ただ」という二字で はかなさがより際立つ感じがしました。

 私もいただきました。下句を「夢のごと」で止めてもいいように思いましたが

平家物語のひとフレーズであるならば「ただ春の夜の夢のごとし」でなくてはいけませんね。

おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし・・

作者は、今ある権威や価値の転換を感じとっていたのかもしれません。

 

 

  夢の中春の一輪さがす原  晴代

童子さん: ちょっと怖い句だけど惹かれてしまいます。

私も一票投じました。春の一輪という言い方がよいですね。花にかぎらず何か明るい希望も感じます。

見つけられれば目覚めすっきり。そうでなければふわふわといつまでたっても夢の中。

それなら 「原」というのはどこでしょう・・・

確かにちょっと怖くなってきました。      郁子   

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする