575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

白牡丹   麗

2020年06月04日 | Weblog
母の容態が悪いとの連絡を受け実家に帰ったのが4月23日のことでした。
実家の庭に母が愛した白牡丹が一輪咲いていました。それから一週間後の朝、最後の花びらがはらりと落ちました。
なんとなく、もしかして母は今日亡くなるのではないかという気がしました。実際もう予断を許さない状況でした。
その日の夕方、兄が父を母の病室に連れて行きました。、父は「お母さん、これまでありがとう。」とお礼を言っていました。何年かぶりに家族4人だけが病室に集いました。
そしてその日の夜、9時ごろ病院から連絡があり兄が車で駆けつけましたが、間に合いませんでした。母らしい最期だったと思います。
あの日から1か月経ちましたが、まだ、この世から母がいなくなった気がしません。
茜色に染まった夕焼け空を見るたびに「お母さん!」と呼び掛けています。
最近、いろんな蝶が庭にやって来ます。母が来てくれているようです。

           夏蝶になって母の現れぬ  麗子

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1 コメント

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いましばらくこの世に (遅足)
2020-06-06 08:50:14
亡くなった方はしばらく
この世とあの世を行ったり来たりされるとか。
古代から死者の霊を慰める儀式があるのも
なんとなく分かります。

  夏蝶のいましばらくはこの世にと

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