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月光と寒夜が季重なりでは、という殿様の指摘。
次のようにしては、という句は。
「被災地の 止まりし刻の 寒夜かな」
月光をすてています。
これはこれで良い句ですが、作者の意図から離れてしまいます。
それでは改作です。
月光をなんとか使ってみたいのですが。
主なる季語「寒夜」を邪魔せずに・・・。
一番簡単なのは語順を変えて
被災地に月光そそぐ寒夜かな
これでも十分ですが、少し言葉を飾って
被災地へ月光惜しみなき寒夜
なんとか寒夜を「主」。
月光を「従」にしたつもりですが・・・。
問題は寒夜という季語が生き返ったかという点にあります。遅足