「サッカー(の技術)で、一番大事なことは?」といったら、とめる・けるが正確にできることですね。
昨日、試合前のカナールでのインタビューで、ゲストは、アルビレックス新潟の堀米主将だった。
その彼に、インタビュアーが尋ねた言葉に対して、堀米はちゅうちょなくそう答えた。
松橋監督も、それが一番大切なことだといつも言っています。
足の速さとかではなく、正確にける・とめるができることだと。
試合が始まると、その言葉がまざまざとよみがえってきたのであった。
ルヴァン杯第3節は、平日の水曜夜開催で、新潟はホームで柏と対戦。
3日後のリーグ戦のことを考えて、新潟・柏両チームとも、リーグ戦での控えメンバーを中心に先発させてきた。
だが、新潟の場合は、「控え」ではないのだ。
「全員が戦力」であって、「戦力」と言えるだけの気力・体力そして技術をもっている。
そう断言できるのは、どの選手が出ても、アルビレックス新潟がチームとして目指す戦い方ができるからなのだ。
特に、新潟のサッカーは、短いパスをつなぎボールを保持して戦おうとする。
そのためには、正確にパスを出したりもらえたりしなくてはいけない。
そこで必要になるのが、正確にとめる・けるの技術。
試合が始まると、ほどなく新潟のペースになった。
ボールを奪取すると、正確で速いパスがつながる。
柏がボールを取ろうとしても、取れない速さでボールが回るのだ。
そうか。新潟の選手たちは、こうして最も大切な技術を磨いてきたのだ。
ボールを取られそうになっても、周囲の選手が察知してパスコースを作る。
そして、動いた先にボールが出る。
チームとしてサッカーの基本的なことを徹底して練習しているから、このような試合運びができるのだ。
それがよく分かった。
チームの戦術をよく理解した選手たちが、メンバーが変わっても同じような戦い方ができていた。
だから、柏を正確なパスワークで翻弄して、多くのチャンスを作り、得点につながった。
前半6分、星のスルーパスから、小見が相手DFをかわし、ペナルティエリア左に進入し、中央へ折り返すと、松田がゴール前に飛び込み、先制点を奪った。
前半16分、細かくパスをつなぎ、右サイド深くで星からのパスを受けた松田が小見につなぐと、小見は思い切ってシュートを放った。
そのボールが相手GKの手をすり抜けて、ぎりぎりゴールラインを割って、追加得点。
細かいパス回し。
まさに、ける・とめるの技術で相手を上回るからこその2点だった。
ボールを支配し続けるから、前半は相手にシュートを1本しか打たせなかった。
後半、柏も一気に日ごろのレギュラーメンバーを一気に4人交代するなど手を打ってきた。
すると、さすがに柏もやられっぱなしではなくなった。
それでも新潟は簡単には決定的な場面を作らせなかった。
唯一76分に打たれたループシュートを、すんでのところで藤原がクリアしたピンチはあったけれども。
2-0のクリーンシートで勝利した。
「坊主しか勝たん!」
ヒーローインタビューの小見。
新潟は、勝ち点6で予選リーグD組の首位に立った。
試合前の堀米は、こうも話していた。
ルヴァン杯も、優勝を目指していますから、今日のメンバーにがんばってほしいです。
究極を目指す今季のアルビ。
ルヴァン杯の試合もリーグ戦の試合も、「全員戦力」でいい戦いぶりを見せてほしい。
次は、9日(日)のアウェイ神戸戦。
リーグ戦3連敗は避けたいが、きっといい試合を見せてくれるだろう。
Visca Albirex !!!