ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

今までの「最遅記録」だったけど、走り通した第34回燕さくらマラソン(下)

2023-04-17 20:05:21 | RUN

洗堰の上を渡り、2か所目のエイドで、スポーツドリンクと水を取る。

スポーツドリンクばかりだと、気持ち悪くなる。

水も合わせて飲んでおく。

しかし、ランナーの姿がまばらだなあ。

それだけおいらは遅い走りだということか。

まあ、いいや。ゆっくり行くのだから。

 

やがて信濃川大河津資料館の近くで折れると、公園外周の桜並木の道。

ここには、八重桜などが一画にまだ咲いていた。

その先に行くと、やがてスタートゲートになる。

その近くでは、応援してくれる市民の方々の声がうれしかった。

場内放送では、「まもなく3位のランナーがゴールします」というアナウンスが聞こえた。

…えっ。ということは、もう1位のランナーはゴールした後ってことだ。

私は、今ようやく中間地点だから、優勝者はその倍以上のスピードで走り切ったということか。

すごいねえ。

感心しながら、私は、これから約5km先の第2折り返し点に向けて、行ってきま~す!

 

中間地点から少し行くと、道は一度土手を降りて国道116号線のガード下をくぐり、再び土手道に上がる。

ここで土手から河原にかけて一面に白い花が咲いていた。

たぶん、これは、「ハマダイコン」の花たち。

きれいに咲いているなあ…。

「置かれた場所で咲きなさい」が草花ならば、

「走れる力で走りなさい」が、今の私かな。

花は、私に力を与えてくれる。

 

道は、JR越後線のガード下をくぐるために、もう一度アップダウン。

この先で、出会いました、アルビユニ着用ランナー。

私と同じ12番の方に話しかけた。

「お互いアルビユニ仲間ですね」

「今日は、これから試合がありますね」

「私は、試合開始には少し遅れると思いますけど、ゴールしたらスタジアムに行って応援してきます」

そう伝えて、しばらくその方の後ろを走った。

走っていると、前から、もう一人アルビユニのランナーが前方から走ってきた。

この人は、「33番」のレプユニを着用していた。

33番…高木善朗は、今日の試合でベンチ入りするかなあ…なんて考えたりした。

 

折り返してきたたくさんのランナーとすれ違った。

それもだいぶ過ぎたころ、レース前に会って会話した同年齢の女性ランナーが、前方から走ってきた。

私より3~4kmくらい先を行っている彼女とすれ違いざま、「▲さん、ガンバで~す!」と声をかけた。

レース前に出合った後に、大会プログラムの参加者名簿で、名前を調べておいたのだ。

▲さんは、「ありがとう!」と返して、走り去って行った。

 

さて、長かった土手道を降りていくと、16kmの標示。

もうすぐ折り返し点だ。

⑪6分44秒 ⑫6分23秒 ⑬6分16秒 ⑭6分41秒 ⑮6分38秒 ⑯6分46秒

 

この辺で、去年応援のすれ違いになった方がいるはずなのだが…。

…ザンネン。お会いできなかった。

折り返すと、あとは5kmがんばるだけ。

 

再び土手道に上がる。

残り5km、ここからはカウントダウンの世界。

速くは走れないけど、腕を振って少しでも前に進もうと努力した。

1キロのラップタイムは、7分前後になったけれど、歩いているランナー、立ち止まるランナーもいて、まだ走れている自分を「いいぞ」と思いながら走った。

気づくと、もう一人の12番のアルビユニの方を追い越していた。

 

長い土手道のはるか向こうに、見える山は守門岳。

かつて、あの山がもっと近くに見える街の勤務先に2年間勤めた。

1年半は、この大河津分水近くのアパートからそこまで32,33kmを車で通ったのだったなあ…。

 

そんなことを懐かしく思い出しながらも、次第に足が上がらなくなってきた。

時々、右足のくるぶしに左足が当たる。

足が上がらないから、ぶつけてしまうのだ。

情けない。

 

特につらいのは、最後に2回ある上り坂。

残り1kmほどになったとき、このレースで初めて胸がちょっぴり苦しくなった。

ゆっくり深呼吸を何度かして、数秒少し楽になるのを待つ。

上り坂で、腕を大きく振り、歩いているランナーを抜く。

最後の直線、桜並木を歩かずに走った。

 

ゴール手前には、最も人が多く見ている。

よし、ラストスパートくらいするか!

と思って、脚に力を込めたら、ふくらはぎやら太ももやらが、ヒクヒクッとけいれんが走った。

やっぱ、ラストスパート、や~めた!(やめざるをえなかった…)

 

…で、なんとかゴール。

記録は、かつてない最遅記録、2時間19分台。

自己記録に比べて35分も遅く、2週間前の笹川流れマラソン、4週間前の新潟ハーフマラソンと比べても、10分も遅い。

しようがないよな、体調不良だったのだから。

⑰7分09秒 ⑱6分45秒 ⑲6分54秒 ⑳7分21秒 ㉑7分01秒

 

そんなことを思いながらも、達成感でいっぱいだった。

レース前に会った女性の言ったとおり、無理しないでジョギングしていればゴールはできる。

体調不良であっても、21km、ハーフマラソンを走り切れたのだから。

自分の体は、まだこのくらいはできるとわかったのだ。

たしかに、記録は悪かったけれども、苦しい思いもしたけれども、最低限完走できるということは喜びだった。

不思議なもので、疲労感はあっても体調不良の感覚は、全くなくなっていた。

代わりに、筋肉痛と関節痛がきていたが、心地いいとさえ思った。

 

会場を後にするときに咲いていた桜が、来たときよりも美しく感じられた。

来てよかった、走ってよかった。

 

この後は、デンカビッグスワンスタジアムに向かった。

シーズンパスを忘れたので少し手間がかかって遅れたが、アビスパ福岡戦の奇跡の大逆転勝利を見ることができた。

 

満足の一日であった。

コメント
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