いつも笹川流れマラソンに行くときに、楽しみにしていることがある。
1つは美しい海の風景。
これは言うまでもない。
だけど、私にはもう1つ見ることを期待していることがある。
それは、当地では簡単に見ることができない野の花に会うことだ。
何回か桑川の地を訪ねて、どの辺でどんな花が見られるのかは、分かっている。
朝、駅に着いてから旧桑川小学校の方に歩いていくと、あちこちの民家の庭に明るい黄色い花が咲いていた。
リュウキンカだ。
茎が立っていて金色の花をつけるところから「立金花」(リュウキンカ)との名が付けられたと聞く。
走り終わった後、再びこの花を見たとき、花がとても輝いて見えた。
「よく走ったね。完走おめでとう!」
そんなふうに、声をかけてもらえている気がした。
以前「ま坂」と呼んでいた坂には、ナツボウズ(ナニワズ)の黄色い花が見られた。
夏には落葉してしまうから、夏には坊主頭になる。
だから、「ナツボウズ」との名前。
同じように、ま坂には金網のフェンスには黒っぽい花が。
これは、アケビの花。
秋にはおいしい実がなることだろう。
そして、これは珍しくはないけれど、その下にはイヌカタバミの明るい花たちもあった。
一番探していたのは、特徴的なこの花。
そう、カタクリ。
場所によっては群生していたのだが、まだ咲き始めで数が少なく、あっても崖の上などが多くて、あまり良い写真は撮れなかった。
でも、海のそばでこんなふうに山の花のようなカタクリの花が見られるなんて、うれしいことだ。
その近くには、春によく見かける白い花。
コンロンソウかな、と思うのだが自信がない。
新保川沿いの桜は、まだ開花したばかり。
きっと2,3日中に満開になって、桜と川とで美しい景色になることだろう。
走る前や走った後に、明るい花々を見ることができて、勇気づけられたり充実感がさらに高まったりした。
このことも、私にとっては笹川流れマラソン大会が魅力的に感じる理由の一つなのだよ。