阿智胡地亭のShot日乗

日乗は日記。日々の生活と世間の事象記録や写真や書き物などなんでも。
  1942年生まれが東京都江戸川区から。

御神渡り/その2

2006年01月11日 | 諏訪便り

画像は2004年の御神渡り webから転載。

御神渡について。

「マイナス10度以下の夜が続かないと、氷は十分収縮しない。御神渡りは諏訪大社の神が湖面を(上社から下社へ)渡った跡と伝えられ、その道筋で吉凶を占うなど神聖で大切な現象とされてきた。

・・中略、その記録が「湖上御度注進録」として八剣(やつるぎ)神社に伝わっている。室町時代から途切れることなく 560年間。これほど古い自然現象の観測記録は他に例がない。温度計のない時代の貴重な気象記録でもある。(地球の気象データとして世界的に利用されている)


その注進録によると、御神渡りがなかった年は江戸時代に十九回、明治に三回、大正に二回、戦前の昭和に二回ときわめてまれだった。ところが、戦後の昭和は十三回に増え平成では十二回と出現しない方が普通になった。

・・中略、御神渡りどころか湖が全面結氷しない年も増えてきた。氷が薄く危険なため、地元警察は「氷上への立入り禁止」を通達。冬の風物詩だったワカサギの氷上穴釣りも難しくなった。湖上でのスケートは、今や過去の風景だ。「ここ数年、どこかに忘れ物をしたまま、春を迎え続けているような気分です」と八剣神社の宮坂宮司。古くからの風習や伝統にも、温暖化が影響を与えつつあるようだ。」

平成14年4月3日付の日経関西版夕刊「プリズム現代第一集/身近に迫る温暖化」というコラムから。

なお、御神渡りは応永4年(1397)からその記録がみられ、天和 3年(1683)以降、八剣神社に克明に記録が書かれ残されているそうです。

この小和田(こわた)地区の氏神さまである八剣神社は、阿智胡地亭の父親が育った家からほぼ50mの場所にあります。

注)小和田(こわた):「わた」は日本古代語で「水」や「海」を表す言葉。「こわた」は諏訪湖のほとりにあるので、「水辺」を表す言葉と思う。

戦没学生の手記の題名に「聞けわだつみの声」などと使われたり、平家が福原の都時代に活用した兵庫「大輪田の泊」とか、漢字が導入されてから当て字で色々書かれるが、音で「わだ、わた」が入っている地名は水辺、海辺に多い。

コメント (1)
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