今夕きくのは、いま楽しんでいる、ネヴィル・マリナー、サーストン・ダートによる管弦楽組曲にちなみ、ダート、マリナーたちによるフランソワ・クープラン「諸国の人々」(DECCA ELQ4828544)です。録音は第1、第2組曲が1962年、そして第3、第4組曲が1958年で、前後半で音質がけっこうちがい、ここでは状態のよい前半から第1組曲のみを楽しむことにします。
「諸国の人々」をいまきくなら、ジョルディ・サヴァールやクリストフ・ルセの録音をきくべきでしょうが、当時としてはじつに画期的な全曲録音でした。その時代にきくことができれば、感激したことだと思います。ダートには1962年録音のバッハの「フランス組曲」もあり、これはクラヴィコードでの録音。ダートの高い見識と音楽性をきくことができる演奏です。