毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




フレデリク・デザンクロのオルガンできいている「平均律クラヴィーア曲集」。これからきくのは嬰ハ短調の第4番で、このBWV873、あまりオルガン的とも思えないのですが、デザンクロの演奏だと違和感なくきくことができます。とはいえ、とくに情感ゆたかなプレリュードには、もっと減衰の強い音がほしい、とも思ってしまいます。

CD : Alpha 819(Alpha)

Alpha 819

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フランスのオルガン奏者、フレデリク・デザンクロが、4台のオルガンを弾きわけて録音した「平均律クラヴィーア曲集」。いまはその第2巻を番号順に楽しんでおり、今日これからきくのは第3番(BWV872)です。デザンクロの演奏は、レミ・マレールが1999年に建造した、サンテティエンヌ・ド・バイゴリ教会(フランス領バスク)のオルガンをもちいたもので、明るくすっきりした音色できかせてくれます。

CD : Alpha 819(Alpha)

Alpha 819

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昨日からききはじめた、フレデリク・デザンクロによる「平均律クラヴィーア曲集 第2巻」。デザンクロのアルバムは、「平均律」の録音としてはめずらしい、オルガンによる録音です。これからきくのは、ハ短調の第2番(BWV871)。昨日の第1番と同じく、フランス領バスク、サンテティエンヌ・ド・バイゴリ教会のオルガン(1999年)をもちいての演奏です。録音は2001年。

CD : Alpha 819(Alpha)

Alpha 819

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今週から4週にわたってきいていくのは、「平均律クラヴィーア曲集 第2巻」。9度目となる今回選んだのは、フレデリク・デザンクロ(オルガン)です。デザンクロは1961年生まれで、アンドレ・イゾワールに学んだフランスのオルガン奏者。「平均律」の両巻のほかは、バッハの録音はわずかですが、「平均律」だけでも存在感はじゅうぶんです。

「平均律」の録音には、第1巻もそうなのですが、今週からきいていく第2巻でも新旧ふたつのオルガンがもちいられています。これからきく第1番(BWV870)をふくめた第2巻前半の12曲は、フランス領バスク、サンテティエンヌ・ド・バイゴリ教会のオルガンを弾いています。建造はフランスのレミ・マレール(1999年)で、録音は2001年です。

CD : Alpha 819(Alpha)

Alpha 819

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復活節後第1日曜日にきくのは、カール・リヒター指揮、ミュンヘン・バッハ管弦楽団、同合唱団による「死人の中より甦りしイエス・キリストを覚えよ」(ARCHIV PRODUKTION 439 374-2)です。このカンタータは、1724年4月16日に初演され、合唱にはじまりコラールでおわる全7曲構成。オリジナル・パート譜の中には、「Corno da tirarsi」という楽器名がつけられたパート譜(第1、4、7曲で指定。総譜では「Corno」)がありますが、「スライド・ホルン」と訳されるこの楽器のことはよくわかっておらず、さまざまな試みがされています。リヒターはこの楽器のパートを、トランペット(ピエール・ティボー)に吹かせていますね。最近では、「コルノ・ダ・ティラルシ」で紹介したような、「ソプラノ・トロンボーンにうず巻きの管、という形状」の楽器も考案されています。

439 374-2

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これからきくのは、ハ長調の2台のチェンバロ協奏曲。グレッグ・アンダーソンとエリザベス・ジョイ・ロエのピアノ・デュオによる録音で、「The Art of Bach」(STEINWAY & SONS 30033)というアルバムに収録されたものです。アンダーソンは1981年生まれで、2000年にジュリアード音楽院に入学。ロエも同年に同音楽院に入学しているのでほぼ同年代だと思われます。収録されたチェンバロ協奏曲ですが、オーケストラなしのバージョンで、アンダーソンとロエのピアノのみで演奏されます。使用楽器は、レーベル名が示すとおり、スタインウェイでモデルD。1台はニューヨーク、もう1台はハンブルクで製造されたピアノです。

30033

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マリオ・フォレーナとロベルト・ロレッジャンによるソナタ。これはフルートとチェンバロのために編曲したオルガン用トリオ・ソナタで、これからきくのはト長調の第6番です。使用楽器は、フルート(フラウト・トラヴェルソ)がカルロ・パランカのコピー、チェンバロがミヒャエル・ミートケのコピー。録音は2013年です。

CD : 94406(BRILLIANT CLASSICS)

94406

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マリオ・フォレーナのフルートと、ロベルト・ロレッジャンのチェンバロできいているソナタ。オルガンのためのトリオ・ソナタを、フルートとチェンバロのために編曲したもので、これからきくのはニ長調の第5番(原曲はハ長調)です。ここでのフルートは通常のフラウト・トラヴェルソで、カルロ・パランカのコピー。チェンバロはこれまでと同じく、ミヒャエル・ミートケのコピーです。

CD : 94406(BRILLIANT CLASSICS)

94406

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復活節第1日から第3日で中断していたマリオ・フォレーナとロベルト・ロレッジャンによるトリオ・ソナタ。今日から再開して、後半の3曲をきいていきます。これからきくのはソナタ第4番で、フラウト・ダモーレとチェンバロのための編曲です。フラウト・ダモーレはジョヴァンニ・パノルモのコピー、チェンバロはミヒャエル・ミートケのコピーです。

CD : 94406(BRILLIANT CLASSICS)

94406

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今日、復活節第3日にきくのは、ジョン・エリオット・ガーディナーたちによる「イエス生きたもうと知る心は」。このBWV134は、1724年4月11日に初演、つまり昨日きいた「喜べ、汝ら もろ人の心よ」の翌日に初演されたカンタータです。また、「喜べ……」と同じく、原曲はケーテン時代に作曲された世俗カンタータで、新年用のBWV134aを改作したものです。

CD : SDG 128(SDG)

SDG 128

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復活節第2日にきくのは、フィリッペ・ヘレヴェーゲ(フィリップ・ヘレヴェッヘ)たちによる「喜べ、汝ら もろ人の心よ」です。このBWV66は、1724年4月10日に初演されたカンタ-タで、ケーテン侯の誕生日のための「天はアンハルトの誉れと幸いを心にかけたまい」(1718年12月10日初演)を改作したものです。長大な第1曲は、復活節を祝うにふさわしい喜びに満ちた合唱曲。続く第2曲から第5曲も原作からの転用で、第6曲のコラールのみ新作です。独唱は、カイ・ヴェッセル、ジェームス・タイラー、ペーター・コーイ、管弦楽と合唱は、コレギウム・ヴォカーレ。合唱は上から4-4-4-5人という編成です。

CD : HMC 901513(Harmonia Mundi)

HMC 901513

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復活節第1日にきくのは、フリーダ・ベルニウスたちによる「復活節オラトリオ」。ベルニウスは、1947年生まれのドイツの指揮者。日本ではあまり知られていないかと思いますが、バッハ・メダル(2009年)の受賞者でもあり、実力ある指揮者(とくに合唱指揮)です。ベルニウスとともに録音にのぞんだのは、シュトゥットガルト・バロック管弦楽団、シュトゥットガルト室内合唱団(解説書写真からすると合唱はパート6人)、そしてジョアン・ラン、エリザベト・ヤンソン、ヤン・コボウ、ゴットホルト・シュヴァルツという面々。なお、第3曲の合唱は、初稿の二重唱(テノ-ルとバス)と改訂稿の合唱(4声)をあわせたかたち、つまり、はじめは二重唱、そしてダ・カーポ後は合唱としています。また、第2曲のシンフォニアは、初稿のとおりオーボエに独奏させています。

CD : Carus 83.212(Carus)

Carus 83.212

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聖土曜日の夕べのひとときにきくのは、時節にちなみ、ヤコプ・ブルジンスキ(ブジンスキ)とラ・テンペスタによる、アントニオ・ヴィヴァルディのスターバト・マーテル(BIS Records BIS-CD-1426)。第1曲では楽譜にはない太鼓が鳴り響き(第4曲でも)、いつものブルジンスキらしく、荒々しい(そして粗い)までのどぎつい表現ですが、処刑されたイエスのもとにたたずむマリアの心情が歌われたものなので、このような解釈もアリだといえるでしょう(やりすぎという意見もあるでしょうが)。これをきいたときに、最初に想いおこしたのは「鞭打ち苦行者」。太鼓の音が、みずからを鞭打つ音にもきこえます。毎年のように紹介しようと思いつつも、いつも時節をはずしてしまって未紹介でしたが、ようやく今年はきくことにができました。

BIS-CD-1426

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マリオ・フォレーナとロベルト・ロレッジャンによるトリオ・ソナタ。昨日は受難曲をきいていたので休みましたが、今日からまた再開します(といっても明日からまた一時休止しますが)。これからきくのはソナタ第3番で、これまでと同じく、オルガンのためのソナタを、フルートとチェンバロのためのソナタに編曲したものです。BWV527での使用楽器は、ふつうのフラウト・トラヴェルソで、18世紀の製作家カルロ・パランカをオリジナルとするコピー。チェンバロは、ミヒャエル・ミートケのコピーです。

CD : 94406(BRILLIANT CLASSICS)

94406

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聖金曜日にきくのは、ピーター・シーモアたちによる「マタイ受難曲」。表題の番号がBWV244ではなくBWV244bとなっているのは、バッハの自筆総譜(1736年稿)をもとにした「マタイ」ではなく、初期稿(1727年稿)にもとづいていることを示しています。この初期稿は、バッハの娘婿ヨーハン・クリストフ・アルトニコルによる筆写とされてきましたが、ペーター・ヴォルニーの研究では、アルトニコルの弟子ヨーハン・クリストフ・ファールラウの筆写とされています。

このBWV244bは、アリアの声域がちがっていたり(第30曲のアルトのアリアがBWV244bではバス)、通奏低音パートがひとつしかないなど、自筆総譜とくらべていくつかのちがいがみられます。そうしたBWV244bの録音には、すでに樋口隆一と明治学院バッハ・アカデミーや、ゲオルク・クリストフ・ビラーとトーマス教会合唱団、ゲヴァントハウス管弦楽団のアルバムもありますが、シーモアたちのアルバムはOVPPによるものとして注目されるところです。

ところで、第1曲中のコラールは、歌わずに、器楽のみで演奏されることもあります(シーモアたちは歌詞をつけて歌っています)。BWV244bでは、第1曲のコラールは譜表の最上段に「オルガーノ」とあり、歌詞のわりつけは不完全です。しかし、ヨーハン・フリードリヒ・アグリーコラの筆写譜(初期稿から派生したとみられる筆写譜)のように、詩全行がつけられたものもあります。とすれば、旋律のみで歌詞を暗示するよりは、やはり、ここはシーモアたちのように歌うべきなのでしょう。

CD : SIGCD385(Signum Records)

SIGCD385

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