毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




これから楽しむのは、カプリコルヌス・コンソート・バーゼルによる変ホ調のプレリュード(BWV552/1)。このプレリュードは「クラヴィーア練習曲集 第3部」の劈頭におかれたもので、掉尾のフーガ(BWV552/2)といっしょに、プレリュードとフーガとして演奏されます。カプリコルヌス・コンソート・バーゼルの録音はプレリュードのみなので、ここでは独立した曲としてプレリュードだけを楽しみます。録音は2020年です。

CD : CHR 77447(CHRISTOPHORUS)

CHR 77447

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カプリコルヌス・コンソート・バーゼルによる「New Concertos」。この2020年録音のCDには、バッハのオルガン作品の弦楽と通奏低音用編曲が収録されており、昨日からそれらを順にきいています。今日きくのはト長調のファンタジー(BWV572)。トレ・ヴィトマン―グラヴマン―ラントマンというフランス語表記による3部構成のオルガン曲です。ここではトレ・ヴィトマンは2つのヴァイオリンのみで、グラヴマンにいたりはじめてトゥッティとなるのですが、その対比の効果は絶大。公式サイトかYoutubeの公式チャンネルで、そのグラヴマンをきくことができます。なお、グラヴマンは、このブログでも紹介したフレットワークの「Alio modo」でも楽しめます。

CD : CHR 77447(CHRISTOPHORUS)

CHR 77447

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今週きいていくのは、カプリコルヌス・コンソート・バーゼルが、おもしろい企画できかせる「New Concertos」です。同アンサンブルは、芸術監督を務めるペーテル・バルシら、バーゼル・スコラ・カントルムで学んだメンバーたちによって2006年に結成。「New Concertos」(2020年録音)には、オルガン作品を弦楽と通奏低音のために編曲した10曲が収録されていますが、じっさい楽しむのはオルガン・コラール3曲などをのぞいた6曲。これからきくのは収録順どおりト短調のファンタジーとフーガで、アンサンブルの編成は、第1、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ヴィオローネ、オルガン、テオルボ(すべて1人)です。

CD : CHR 77447(CHRISTOPHORUS)

CHR 77447

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三位一体節後第15日曜日にきくのは、ジョン・エリオット・ガーディナーたちによる「神なしたもう御業こそいと善けれ」です。このBWV100は、1732年から1735年にかけて初演されたとみられる、用途不明のカンタータ。歌詞は全6曲すべて、ザームエル・ローディガストの同名コラール全6節からとられており、全詩節コラール・カンタータということになります。第1曲はBWV99第1曲から、第6曲はBWV75第7曲からの転用。どちらもホルンとティンパニが編成に追加されています。用途不明ということで、教会暦にあわせてきくのがむずかしいわけですが、ここではBWV99と同じ三位一体節後第15日曜日用としてきいておくことにします。管弦楽と合唱はイングリッシュ・バロック・ソロイスツとモンテヴェルディ合唱団で、独唱はマリン・ハルテリウス、ウィリアム・タワーズ、ジェイムス・ジルクリスト、ピーター・ハーヴィ。録音は2000年です。

CD : SDG 104(SDG)

SDG 104

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今週きいてきたのは、マリー・アンドレ・ジョエルジェの「Bach en Miroir」(Klarthe Records KLA-115)です。ジョエルジェ編曲のアコーディオンによるバッハで、2巻の「平均律クラヴィーア曲集」からプレリュードとフーガ6曲が選ばれ、収録されいます。これからきくのは第2巻第24番のプレリュードとフーガ。これまでと同じく、深みのある、ほれぼれするような演奏です。ブガリ・アルマンド社の「スペクトラム」も、それに貢献しているのでしょう。CDではバッハの曲のあいだに、クロード・バルバトル、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト、クララ・シューマン、マックス・レーガー、ティエリー・エスケシュといった作曲家のプレリュードとフーガが挿入されており、こちらも楽しめます。録音は2020年(エスケシュのみ2019年)です。

KLA-115

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これからきくのは、マリー・アンドレ・ジョエルジェのアコーディオンで、「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」の第12番(Klarthe Records KLA-115)。このブログでは、チェンバロ、クラヴィコード、オルガンを弾きわけた同曲集第1巻を、ダニエル・コルゼンパとロバート・レヴィンの2種の録音できいていたことがあります。この第12番はともにオルガンでしたので、アコーディオンとも相性がわるくありません。とくに半音階主題をもつフーガは、そのよりどころのない気分がアコーディオンだと、いっそう感じやすくなります。ジョエルジェの弾くアコーディオンはブガリ・アルマンド社の「スペクトラム」。録音は2020年録音です。

KLA-115

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日本チェンバロ協会の年報(第5号)の紹介でふれたハリー・ハスケルの『古楽の復活』。同書は有村祐輔の監訳で、1992年に東京書籍から出版。副題として「音楽の『真実の姿(オーセンティシティ)』を求めて」とあるように、同書では、歴史の中での「古楽」の定義や「オーセンティシティ」の意味、そして19世紀から20世紀までの「古楽」の復活史が解説されています。原書は1988年に出版されており、その後「古楽」はますます進展(あるいは解体)し、著者もその展開を想像することはできなかったと思います。このブログの関連でいうと、第9章は「バッハを『彼の流儀で』弾く」とバッハに割かれています。また、監訳者のあとがきも充実しており、読みごたえがあります。

古楽の復活

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今週きいているのは、マリー・アンドレ・ジョエルジェの「Bach en Miroir」(Klarthe Records KLA-115)。CD(2020年録音)に収録された「平均律クラヴィーア曲集」からの6曲を、ジョエルジェのアコーディオン(ブガリ・アルマンド社「スペクトラム」)と編曲で楽しんでいます。これからきくのは「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」第8番のプレリュードとフーガ。情感豊かな音楽を、ジョエルジェは自在な息づかい(正しくは空気づかいですね)で弾いています。

KLA-115

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一昨日からきいている、マリー・アンドレ・ジョエルジェの「Bach en Miroir」(Klarthe Records KLA-115)。今日きくのは「平均律クラヴィーア曲集 第2巻」第6番のプレリュードとフーガです。フーガの主題には半音階下降がふくまれていますが、その不安定感がアコーディオンの響きとマッチしていて、不思議な雰囲気を醸し出しています。ジョエルジェの楽器は、ブガリ・アルマンド社の「スペクトラム」。録音は2020年です。

KLA-115

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日本チェンバロ協会の年報、『日本チェンバロ協会 年報 2021 第5号』が5月に発行されました。入手してからずいぶん月日が経過してしまいましたが、第5号につてかんたんに紹介しておきます。第5号の特集は「古代ギリシャ・ローマと音楽」と「ルッカースのチェンバロ」。どちらも興味深いのですが、個人的には、「カミーユ・サン=サーンスにとっての『古楽』と『古典』」が楽しめました。古楽復興におけるサン=サーンスの業績は、ハリー・ハスケルの『古楽の復活』(東京書籍)でも断片的にしか言及されておらず、まとまった研究レポートを読んだのはこれがはじめてです。

日本チェンバロ協会 年報 2021 第5号

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これから楽しむのは、マリー・アンドレ・ジョエルジェのアコーディオンによる「プレリュードとフーガ 嬰ハ長調」(Klarthe Records KLA-115)です。この曲は、「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」の第3番をジョエルジェがアコーディオン用に編曲したもので、編曲にあたってはニ長調から嬰ハ長調に移調されています。弾いているのは、ブガリ・アルマンド社の「スペクトラム」。録音は2020年です。なお、CDでは昨日の第1巻第1番と今日の第1巻第3番のあいだに、クロード・バルバトルのニ短調のプレリュードとフーガ(音楽、演奏共に秀逸)が挿入。バルバトルはクロード・ラモー(ジャン・フィリップ・ラモーの弟)に師事した、フランスの作曲家、オルガン奏者です。

KLA-115

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今週きいていくのは、フランスのアコーディオン奏者、マリー・アンドレ・ジョエルジェの「Bach en Miroir」(Klarthe Records KLA-115)です。アルバム(鏡に映ったバッハ)には、「時代を超えたプレリュードとフーガ」という副題が付けられており、「平均律クラヴィーア曲集」から選ばれた6曲のプレリュードとフーガと、のちの時代の作曲家たちの5曲のプレリュードとフーガが、交互となるよう収録されています。バッハの収録曲は、第1巻第1番、第1巻第3番、第2巻第6番、第1巻第8番、第1巻第12番、第2巻第24番。今日からこの収録順どおり、第1巻第1番から順に楽しみます。ジョエルジェの弾くアコーディオンは、ブガリ・アルマンド社の「スペクトラム」です。録音は2020年。

KLA-115

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三位一体節後第14日曜日にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「イエスよ、汝はわが魂を」です。このBWV78は、1724年9月10日に初演されたカンタータ(全7曲)。第1曲(合唱曲)と第7曲(コラール)は、ヨーハン・リストの同名コラールの第1節と第12節をそのまま歌詞にもちいており、BWV78はいわゆるコラール・カンタータということになります。また、第3曲(テノールのレチタティーヴォ)と第5曲(バスのレチタティーヴォ)の歌詞にも、同第3節、第5節、第10節がパラフレーズされています。清澄で可憐な第2曲の二重唱などで人気のカンタータゆえ、録音も多数。ここできく鈴木たちの録音は2003年で、二重唱は野々下由香里とダニエル・タイラーが歌っています。

CD : BIS-CD-1361(BIS Records)

BIS-CD-1361

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これからきくのは、ベネデッタ・ヤルデッラによる「パルティータ 第2番 ハ短調」(HalidonMusic H6859)です。ヤルデッラは1995年生まれという、イタリアの若いピアノ奏者。ここできくパルティータは、ヤルデッラのデビューアルバム「Bach, Beethoven, Chopin, Scriabin: Piano Works」(2021年)に収録されたもので、YoutubeのHALIDONMUSIC公式チャンネルには、アルバムと同じプログラムの動画(Piano Recital: Bach, Beethoven, Chopin, Scriabin (Benedetta Iardella))が公開されています。

H6859

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これから楽しむのは、アーティス・ギターデュオによる「最愛の兄の旅立ちに寄せて」(カプリッチョ 変ロ長調)です。アーティス・ギターデュオは、ともに1987年生まれのギター奏者、ユリア・ツィーリンスキーとクリスティアン・ツィーリンスキーによるデュオ。このカプリッチョでは編曲もおこなっています。チェンバロとはことなり、しみじみとした雰囲気で、親しいひとの旅立ちにふさわしかも。ただし、音画的なおもしろさは後退しています。「Baroque Masterpieces」と題されたCD(NAXOS 8.551420)にはバッハのほか、ヘンデル、クープラン、ヴァイス、ヴィヴァルディの作品も収録。カプリッチョの録音は2017年です。

8.551420

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