『奄美群島の自然史学』: 亜熱帯島嶼の生物多様性 単行本 – 2016/2/19
水田 拓 (著)
5つ星のうち 5.0
1 件のカスタマーレビュー
堅そうな学術書なので、写真だけでも眺めようと読んでみたのだが、
写真はきれいなカラーだし、新しい。研究成果も最新のものだ。
23人の執筆者は若い人が多く、文章は親しみやすい。漢字やカタカナや英語も混じるが、
面白い部分は、活字のほうからこちらの目に飛び込んでくる。
それを追うだけで奄美の自然の多様さ、と研究の楽しさが伝わってくる。
それは、何度も作り直したという消しゴムスタンプで描かれた表紙の絵にも表れている。
奄美は九州と沖縄の谷間で、辺境といえる。
辺境は英語にするとfrontier。
何もないように見えるところこそが、実は奄美群島の魅力。一般観光の視点ではわからない、奥深い奄美群島の自然の魅力に気づくきっかけが満載だ。
一日で読んでしまねばならなかったのもったいないことであった。
amazon 内容紹介
日本の「辺境」といってもよい亜熱帯島嶼域、奄美群島は、世界に誇るべき生物多様性を有する生物学者にとっての“約束の地”だ。「奄美・琉球」の名で世界自然遺産登録を目指すこの地から、最前線の自然史研究の成果を発信。