百姓の力―江戸時代から見える日本 単行本 – 2008/5/1
渡辺 尚志 (著)
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百姓の力 江戸時代から見える日本 (角川ソフィア文庫) 文庫 – 2015/12/25
渡辺 尚志 (著)
昔の農民の生活は貧しく苦しいことばかりだった、というのは本当なのだろうか?と考えたことことのある人はすくなくないのではなかろうか。
百姓=農民ではない。また農民とは言っても、田、畑ばかりでなく海や山で仕事やそのほかの仕事はあった。様々な形での他地域とのいろいろな関係、つながりもあった。
わかってはいても、これまでの百姓、農民、村人等に対するイメージは単純で貧弱であった。
支配層だけでなく、教科書やTVなどであまり取り上げられない百姓の具体像は最も知りたかったところ。
著者の念入りな研究の結果(研究の方法も教えてくれる)、の前では、百姓や農民に対する先入観は覆されてしまう。
入門書とは言え、知らないこと、考えてもみなかった視点など、いろいろ長年の疑問を解きほぐしてくれる。