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映画『大誘拐 RAINBOW KIDS』1991年 監督・脚本:岡本喜八

2021年04月08日 | 映画

奇想天外サスペンスコメディ。紀州の山林王で82歳の大富豪のおばあちゃんが若者3人組に誘拐されるが、逆に・・・。

netflixのおすすめに出てきたので、観てみた。

見終わって、いい掘り出し物を見つけた気分。

B級の、しかも昔の・・、なんだか、見て後悔しそう、と思ってみていたが、
ところがどっこい、全編早送りなしで見てしまった。

犯人役でアベのマスクにサングラスの、木村拓哉似の
あの人が、犯人戸並健次役の風間トオルだとは、見終わるまでわからないままだった。みな若い。

和歌山県警刑事部捜査一課長役で橋本功が出演していたなんていうのも、いままで
気づかなかった。ほかにも、そんかことがありそうだ。(それだけ話に気を取られたということだが)

奇想天外・痛快・傑作・ブラックサスペンス・コメディ・ヒューマンドラマ、
社会的メッセージ性もあるなど、いろいろの形容があってレビュー欄には邦画屈指の名作・・などと、好評だ。

(嫌いな人は、まったく面白くないかも知れないが)

もう一度見ないと、すっきりしない筋がきもあるが、セリフは独特のリズムが
あって、みな聞き取りやすい。大根演技に見えることもあるが、それもこの映画の味だと思う。
監督のこだわりかも知れない。

何度か見直す価値もありそうだ。


冒頭の高い塀の映像は、三億円事件を思い起させるが、
この大誘拐は最後は観光地巡りのバスのアナウンスで「十億円事件」と言われていた。

スティーブ・マックィーンの「大脱走マーチ(The Great Escape March)」のような
胸のすくような音楽が入るようなシーンは遂になかった。W

吉村昭の長編小説のドラマで、囚人役を演じた緒形拳もよかったが、
この映画での和歌山県警本部長役の 刑事・緒形拳が、カッコよく、断然似合っていると思う。


岡本 喜八(1924年- 2005年)wikipedia 抜粋

特に『日本の一番長い日』は、テレビで複数回放映され、岡本と同年代の戦中派の心境をシニカルな視点で描いた作品として高い評価を得た。関連記事このブログ
生前に岡本自身は『肉弾』を好きな作品として挙げている。『肉弾』は、キネマ旬報ベストテン2位だった。

東宝退社後の1970年代後半には『姿三四郎』を監督したが、これは時代との感覚のズレを感じさせた。しかし『ダイナマイトどんどん』(1978年)は人気作となった。80年代以後は作品に恵まれなかったが、『ジャズ大名』(1986年)などを監督。『大誘拐 RAINBOW KIDS』(1991年)では日本アカデミー賞最優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞し、持ち味の一つである娯楽色をさらに前面に押し出した作品となった。


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