カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

C56 160 ポニー 北びわこ号

2011年11月23日 | △ 旅 あれこれ ドライブ
2011年11月20日撮影



臨時列車の時刻も分かっているのに、米原駅のホームに立って列車の来る方向を何度も見ながら、わくわくした気持ちで機関車の現れるのを待っていた。
浅井三姉妹ヲヘッドマークにした機関車が、大きな汽笛を挨拶のように鳴らしながら近づいてくる。
白い煙が煙突から出ていたが、曇った空が白いので、煙は写せなかった。



近づくにつれ機関車の下のほうから、白い蒸気が、まるで袴をはいているように、かっこよく出してゆっくりホームに入ってきた。
この機関車に接続する列車に乗る人も、撮影だけのカメラマンもずいぶん多くの人がホームにいつの間にか集まっている。
汽笛と蒸気が音をたてるたびに人の群れから、歓声のようなどよめきが起こる。
鉄道フアンはもとより、SLを追っかけてきたような年代の人も多い。

         

北びわこ周遊観光フォーラムのイベントの一つとして、JRは「SL北びわこ号」を観光シーズンに走らせるイベントの参加であった。
米原駅から、木之本までの区間を乗車して、米原では駅に入ってくる機関車の勇壮な登場を見、木之本駅ではゆっくりと時間を取って機関車の見学を楽しめるように計画されていた。
SLに乗ったのは、米原から木之本までだったが、この日の路線図を見ると、東海道線、琵琶湖線、北陸本線、湖西線、と琵琶湖を一周したような感じの列車旅だった。

乗車中の窓の外のSL撮影の人の様子など、またの機会にUPしたいと思っている。



セピア色に加工した画像の中に、幼いころから私の町を走る機関車とは、慣れ親しんできた思い出が沢山あり、次第にそれらはセピア色になって遠のいていく。

鮮やかなままの記憶よりも、セピア色の記憶の方が、おぼろげなだけに切ないほどの懐かしいものがある。
それが機関車というものに象徴され、白い煙としわがれたような汽笛に呼び覚まされた北びわこの小さな旅であった。
コメント (10)
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