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明日香に紅花が咲いたとの報道がありました。
紅花は、地中海沿岸、中央アジア原産。
6世紀に高句麗の僧侶が日本に紹介し、推古天皇の時代から、紅色の染料をとるための植物として
利用してきた、古い歴史のある花です。
6世紀の藤ノ木古墳からの紅花の花粉が検出されているそうです。
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6月29日の天気予報は午後から雨とのことでしたので、雨の降らないうちに帰れるように、
家事を終えたらすぐ家を出ました。
石舞台の北側だとのことでしたので、場所はすぐわかりました。
少し先の稲淵への分岐の所に駐車して石舞台まで戻りました。
小高い丘になっています。
石舞台古墳は道路を隔てて真向かいに見えています。
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石舞台にピントを合わせて引き寄せました。
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今度は紅花にピントを合わせました。
明日香に咲く紅花をカメラに収めることのできる嬉しい時です。
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丘に登ってすぐ目に入った紅花畑です。
「遅かったのかなぁ、枯れてるよ。」そう思いながら近づいていきますと・・・
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紅花は、山形県の県花で、特に最上川周辺で栽培が盛んだそうです。
花は咲き始めは黄色、しだいに赤っぽく変わとのことですが、一つ一つよく見ていますと、
赤い花もあり黄色い花もあります。
種子からコレステロールを取り除くリノール酸を含む良質の油が採れるので、
今では食用油としての需要が多い(→ べにばなサラダ油)と資料を読んでいますと、書かれていました。
我が家も、有機栽培の紅花油を使っています。
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6世紀の頃から日本人の生活と深い関わりのある紅花は、万葉集にも詠われていますし、
源氏物語に登場する女性に、「末摘花」と言う姫君がいます。
鼻が赤いので源氏の君はそう呼んでいました。
紅花の別名は「末摘花」といいます。
この花の収穫の様子をテレビで見ていたのですが、花の中央をつまむようにして花びらだけを
上手に摘んでいるのです。
花ごと切取るのでなく花の末を摘む、収穫の行動のままに命名したのでしょう。
現在も紅花染めの工芸品や衣服もあります。
先にあげたように食生活にも用いられています。
古代の古墳を見下ろす丘の上に、今年初めて咲いた紅花を、これからも植栽して欲しいと思いながら、
ポツリポツリと車のウインドウに落ちる雨の中を帰ってきました。