県内では11月7日~24日まで「町屋の芸術祭 はならぁと」が開催されています。
五條新町エリアは、11月15日・16日「はならぁとぷらす」として参加しています。
軒に吊り下げられた茜色の布は、初冬の柔らかな日差しを透かして日ごろ見慣れた古い町並みが別の空間へと誘ってくれるような感じがします。
同じ茜色でも風の動きや太陽の明かりと影の部分や、吊り下げられた建物の、佇まい・連子格子・板塀・白壁など背景になる場所が変わるたび、布の醸し出す雰囲気が不思議な想像の世界を与えてくれるのです。布地は絹で、新町全体で約1300本を用いているそうです。
茜色ということにも意味があることをパンフレットで知ることができました。
この新町通には、元禄8年(1695)12月6日、大坂千日前の遊女三勝と心中して果てた赤根屋(文楽では茜屋)半七は新町通りで染物屋を営む半兵衛の息子でした。歌舞伎・人形浄瑠璃「艶容女舞衣」は、江戸時代にあった心中事件を元にした演目ですが、主人公「茜屋半七」こと赤根屋半七は、ここ五條新町の染物屋でした。
その茜や半七の屋敷跡の石標があります。
このアートの企画発案は、横浜美術大学クラフトデザイン研究室で、以前には町屋を使っての作品発表をして、町屋も生き作品も素晴らしく印象に残っています。
茜色の絹の揺れ動く街並みを自由な想像をめぐらしながら歩む、これも贅沢な時間を得ることのできた1日でした。
街並み伝承館で絵画展をしていました。
知人の作品が多く展示されていましたので、ゆっくりと鑑賞させてもらいました。