夕暮れの 迫る明日香路 蕎麦の花 古代に続く 幻のごと
橘寺からの帰りのことです。野口から高松塚辺りまでの、カーブの多い道路をゆっくり走っていますと、左右にぼんやりと白い花の咲いた畑を通りすごました。通り過ぎてから、「あれ・蕎麦畑だったのかも~~~。」片側1車線で車の通行量と、レンタサイクルの多い道なので、確かめのために停車するのは危険な道路です。
後ろ髪を惹かれるような思いで、歴史公園の無料駐車場まで下って行きました。 道路を挟んで二つの大きい駐車場があるのですが、観光シーズンは満車のときが多いので、置けるかどうか心配しながら左手の駐車場に入りました。 有暮れ時のこと、駐車場所がありました。 目的地によっては、こんな時間帯を選ぶのも賢明なのですね。
駐車場から、さっき車で見た方向に歩道を後戻りしました。 カーブの多いところなので、先の方の白い畑はなかなか目に入ってきません。 歩いているから長く感じたのかもしれませんが1km弱進みますと、「あっ!あそこに見えた。」思わず独り言です。 一人で行動することの多い私はついこんなことが口癖になっています。
写真を写していますと、近くの人らしいおじさんが、「道の向こう側にも蕎麦畑があるよ。」 と教えてくれたので、車道を渡って反対側に移りました。 こちらの方が段になって遠くの方の畑まで蕎麦を植えていました。
先日蕎麦の花を見たくて桜井市の笠地区へ行ったのですが、まだ早すぎて残念に思いながら帰ったのですが、明日香村での蕎麦の花に満足しました。笠地区とは規模が大違いですが、私の季節便りには、ささやかな秋の風物詩となりました。
さっき、蕎麦畑のことを話してくれたおじさんは、この石段を登って行きました。 上には御陵があるとの説明文がありました。 ここにはまだ登ったことは無いのだけれど、天武天皇と、その皇后でその次の天皇となった、持統天皇が一緒に葬むられている陵だそうです。もうすぐ日暮れなので、今回は陵にお参りするのはやめて、次回近いうちに来ることにして、家路に急ぎました。
9月21日 撮影