カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

白い蕎麦の花 明日香村

2012年09月25日 | 季節の花木

 

  

夕暮れの 迫る明日香路 蕎麦の花 古代に続く 幻のごと

 

 

橘寺からの帰りのことです。野口から高松塚辺りまでの、カーブの多い道路をゆっくり走っていますと、左右にぼんやりと白い花の咲いた畑を通りすごました。通り過ぎてから、「あれ・蕎麦畑だったのかも~~~。」片側1車線で車の通行量と、レンタサイクルの多い道なので、確かめのために停車するのは危険な道路です。

後ろ髪を惹かれるような思いで、歴史公園の無料駐車場まで下って行きました。 道路を挟んで二つの大きい駐車場があるのですが、観光シーズンは満車のときが多いので、置けるかどうか心配しながら左手の駐車場に入りました。 有暮れ時のこと、駐車場所がありました。 目的地によっては、こんな時間帯を選ぶのも賢明なのですね。 

 

  

 駐車場から、さっき車で見た方向に歩道を後戻りしました。 カーブの多いところなので、先の方の白い畑はなかなか目に入ってきません。 歩いているから長く感じたのかもしれませんが1km弱進みますと、「あっ!あそこに見えた。」思わず独り言です。 一人で行動することの多い私はついこんなことが口癖になっています。

  

写真を写していますと、近くの人らしいおじさんが、「道の向こう側にも蕎麦畑があるよ。」 と教えてくれたので、車道を渡って反対側に移りました。 こちらの方が段になって遠くの方の畑まで蕎麦を植えていました。

先日蕎麦の花を見たくて桜井市の笠地区へ行ったのですが、まだ早すぎて残念に思いながら帰ったのですが、明日香村での蕎麦の花に満足しました。笠地区とは規模が大違いですが、私の季節便りには、ささやかな秋の風物詩となりました。

 

  

 

さっき、蕎麦畑のことを話してくれたおじさんは、この石段を登って行きました。 上には御陵があるとの説明文がありました。 ここにはまだ登ったことは無いのだけれど、天武天皇と、その皇后でその次の天皇となった、持統天皇が一緒に葬むられている陵だそうです。もうすぐ日暮れなので、今回は陵にお参りするのはやめて、次回近いうちに来ることにして、家路に急ぎました。

9月21日 撮影

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花の浄土にいるような

2012年09月24日 | ☆ ふるさと・大和

 橘寺 往生院の華の格天井・この前にこの天井の下に立ったとき、「ごろんと寝転んで眺めていたい」と、そんな思いを綴りました。 この日受付の方に、酔芙蓉についていろんなことを教えていただいて、そのほか季節ごとの花のことも沢山知ることができました。話のついでというのではありませんが、往生院の華天井を、寝転んで心行くまで眺めてもいいのでしょうかと訊ねましたら、一番見やすい姿勢でゆっくり眺めていいですよ。写真もどうぞ。と付け加えてくださいました。

これは、廊下から、そこに置いてあった椅子に座って撮った画像です。

  

 

横臥して 花の天井 ひたすらに 見つめる時は 心に浄土

  

阿弥陀様にお参りしてから、座敷の中央に寝転んでみました。 ほかにカップルの男性の方が寝転んで天井画を眺めていましたので、私も気軽に一番眺めやすい姿勢で花天井の下に、居させてもらいました。 暫くして目を瞑りますと、花たちが私の周りを包んでくれているような錯覚を覚えました。少しの間まどろんだのかもしれません。せかせかした日常から隔絶した本の少しの幸せを感じる時を与えてもらえる場所なのだと思いました。

  

いくつかのお花を写しましたが、季節の花と、早春の信越地方を旅したときに見た水芭蕉をここに残しました。

 

 華天井の浄土の世界から、現実に戻って往生院の阿弥陀様に感謝しながら、境内の散策を続けました。 紫苑の紫が華天井の延長線にいるような感覚で眺めると、しとやかな色合いが優しく迎えてくれるようです。

      

ノカンゾウ・ピンクの彼岸花・ヤブラン・尾花がさりげなく、秋を演出しています。

 

     

鐘楼を飾る紫苑・ムラサキシキブの実・萩・タマスダレの白い花の列、等々、境内には酔芙蓉以外にも、秋の花が散策の先々に待っていてくれる橘寺の今です。

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橘寺・再び 酔芙蓉 満開の境内

2012年09月23日 | ☆ ふるさと・大和

 前回ここ明日香村の、別格仏頭山 橘寺を訪れたのは、8月23日から25日の3日間に渡って記事にしています。その時咲いていなかった酔芙蓉が、多分満開の頃だろうと、再び訪れました。

  

午後の陽に たれが酔わすか 花びらの 裏からほのか 染まりつつある

   

境内には芙蓉も、酔芙蓉も今満開です。こちらは酔芙蓉。光の加減で開花した花がみんな白っぽくなっていますが、傍に行ってみますとかすかに薄桃色になりつつあるのが分かります。 酔芙蓉だとはっきり分かるのは、昨日咲いた花が、真っ赤になって萎んでいるのが、同居している木が、酔芙蓉だと見て歩いているうちによく分かりました。

 

  

      

 

  

  

午後2時前の酔芙蓉の花は、ほのかに紅を差した頬の色香を彷彿とさせます。

  

お堂にかかっているのは、次々咲き出す花芽です。酔芙蓉は1日花ですから、今日1日の儚い花の命ですが、このように多くの花芽が後から後から咲く準備をしていますので、全体的に見ると、花の期間がずいぶん長くあるように見えます。

  

すっかりよっぱらちゃって、全てダウン状態です。昨日の花がまだこのように真っ赤に染まって自然に落下するまで花の彩として今日の花と共同として酔芙蓉の威厳を保ちながら調和の取れた美しさを維持しているのが趣があります。 

  

これは、明日咲く花のつぼみです。 芙蓉の花だと白い花の蕾は真っ白だし、ピンクの花の蕾はこの時点でピンクだそうですが、酔芙蓉は蕾の外側だけ薄く色がついています。朝になってぱっと開くのでなくて夜のうちに少しずつ開いていくのでしょうね。

 

 

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もう こんな時期!!

2012年09月22日 | ☆季節

 今日は秋分の日。 彼岸の中日。 彼岸の中日さんは、9月の23日が当然と思っていたのですが、今年のように22日が秋分の日になるというのは、地球の自転公転から、116年目になるとのことを、昨日ラジオで話しているのを聴いて知りました。もう生きている間には、9月22日が秋分の日になるということのない、珍しい1日なのです。

  

九品寺の八十八所の石仏は、どの仏様のお顔もとても好きで、ここに立つと確かに癒される思いがします。何度か記事にしていますので、重複している画像もあるでしょうが、その日その時の私を一番捉えてくださる石仏の写真を頂いています。

 

山門を入って正面に見えている白壁の築地塀に沿って、彼岸花の咲く広場に出ます。 今回はこの反対のコースから彼岸花広場に行ったのが昨日の写真です。

  

山から流れくる谷川のような小さい川の橋を渡った途端。 「えっ!これ 何? ギンナン やんか(これ方言)」 思わず足を留めての独り言です。 何処を歩いても、踏みつけてしまいそうなギンナンが、いっぱい、いっぱい 落ちているのです。もうそんな季節かと思ったのですが、私の町の高校に続く銀杏並木の下には、落ちている気配はありません。 落ちていますと誰かが拾っている姿を見るのですが、車で走る限りそんな人影を見たことは、今年になってまだないのです。落ちている公孫樹の葉は、まだみんな緑色です。

 

見上げた大きい公孫樹の木は、緑のままの葉をつけていますし、黄葉の一片すらない真夏の木のままでした。今まで彼岸花を撮ってから、この道を通ったことが無かったので、ひょっとしたらこの公孫樹は実の落下が早いのかもしれません。 踏みつけると、嫌な臭いが靴につきそうな気がして、そこを通らないで引き返しました。 ギンナンは好きですが、この皮の処理はできません。

それにしても早いギンナンの落下に驚きました。

 

 

九品寺とは関係の無い画像2つです。 この日私の所属する会の「歌の会」の日でした。 大急ぎで帰って昼食を済ませて、遅れたかしらと会場に行きました。 一番奥の部屋の会場の入り口の扉に、この二つの詩と優しい挿絵がありました。 作者も書を書いた人も誰か分かりませんが、心打たれる優しさに満ちた詩と出会ったことは、「夢」も「ほほえみ」も自分への進言として、ありがたく頂いてきました。

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九品寺の彼岸花 葛城の道

2012年09月21日 | ☆ ふるさと・大和

 

  

お彼岸に入ると同時に、秋が一気に訪れた感じです。 畦道にも彼岸花の彩りが目立つようになりました。こうして彼岸花を見ていますと、こんなまつげをした女の子がテレビで見るような気がします。 都会には行かない私は実際にこんなまつげの子を見るのは、テレビだからメイクを強調しているのでしょうね。

  

九品寺の山門の前を右に入ると、駐車場があります。 お彼岸の入りだったので、ご先祖様のお墓参りの人でこの辺りは賑わっていつもの静かな九品寺と、少し違った雰囲気です。 きっとご先祖様はこの日を、彼の岸で楽しんでいらっしゃることでしょう。

九品寺に沿ったあぜ道のように細い道に入ると、足元に彼岸花がぱらぱらと咲いています。 崖の上を見上げると、例年のように背伸びをしたような彼岸花が、蕾も開花したのも空をバックに咲いているのを見て、ほっとしました。

 

  

しかし上に近づくにつれて、蕾の方が多くなってきました。 まだこの辺りの彼岸花の咲くのは、遅いのでしょう。 これは夏の暑さと関係があるのでしょうかしら・・・。紅葉の時のように、夜と昼との気温の差が大きいと、彼岸花も咲くときが来たのだと、蕾がニョキニョキ、真っ赤な花の開花も早まるような気がします。 

 

   

遠景に大和三山がみんな入る位置に彼岸花の集まりを見つけました。 満開になったときにはこの辺りが、真っ赤な絨毯を敷き詰めたようになるはずの場所です。 よく気をつけて見ますと、蕾が沢山伸びてきています。 カメラマンさんは、足元に気をつけて、蕾を大切にしてあげたいものです。 勿論私も20cmくらいの伸びた蕾を踏まないように気をつけて歩きました。

  

大きな木の影になっているところの彼岸花が、こんなに咲いています。咲き始めると急に伸びてくるので、間もなくこの辺り全体がこのような彼岸花で満たされることでしょう。 

 

  

この日の前日の夕方見た虹です。 全体に弧を画いているかと外に出てみましたが、北東に行くにつれて次第に薄くなって山にかかる前に消えていました。 家から見えたこの色が一番濃い色をしています。

この虹が夏から秋へと季節を渡る架け橋だったようです。

 

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