(被災地を視察するハリス副大統領とトランプ前大統領【10月4日 日テレNEWS】)
【接戦 虚偽情報など過激さに拍車をかけるトランプ氏】
11月5日の投票日まであとひと月を切ったアメリカ大統領選挙は、依然としてどちらに転ぶか分からない接戦となっています。
支持率の世論調査はいろいろありますが、今日目にしたものが↓。
****ハリス氏のリード、3ポイントに縮小 経済でトランプ氏優位=調査****
ロイター/イプソスが実施した11月の米大統領選に関する最新世論調査によると、民主党候補のハリス副大統領の支持率が46%で、共和党候補のトランプ前大統領の43%をわずかに3ポイント上回った。
調査は今月7日までの4日間に実施した。先月20─23日の調査ではハリス氏がトランプ氏を6ポイントリードしていた。
経済問題でトランプ氏を支持する声が多かったほか、不法移民が犯罪を犯しやすいとのトランプ氏の主張に一部の有権者が共鳴した可能性がある。多くの専門家は同氏の主張に根拠はないと指摘している。
調査の誤差は約3ポイント。
有権者が最大の課題として挙げたのは経済で、44%が「生活費」への取り組みでトランプ氏が優れていると答えた。ハリス氏が優れているとの回答は38%だった。
次期大統領が取り組むべき経済問題については、生活費が最重要との回答が全体の約70%を占め、「雇用」「税金」「暮らしの向上」との回答はごくわずかだった。いずれの課題でもハリス氏よりトランプ氏を支持する声が多かったが、富裕層と一般市民の格差解消については、42%対35%でハリス氏の支持がトランプ氏を上回った。
移民問題に対する懸念も、トランプ氏の支持拡大につながっているとみられる。有権者の53%は「不法入国した移民は公共の安全にとって危険だ」との意見に賛成。反対は41%だった。
一方、知性の鋭さについてはハリス氏を支持する有権者が多く、「ハリス氏は知的な鋭敏さがあり、課題に対処できる」との意見に同意するとの回答は55%、トランプ氏については46%だった。
激戦州での支持率は互角で、多くが誤差の範囲内だった。調査は登録有権者1076人を含む全米の成人1272人を対象にオンラインで実施した。【10月8日 ロイター】
調査は今月7日までの4日間に実施した。先月20─23日の調査ではハリス氏がトランプ氏を6ポイントリードしていた。
経済問題でトランプ氏を支持する声が多かったほか、不法移民が犯罪を犯しやすいとのトランプ氏の主張に一部の有権者が共鳴した可能性がある。多くの専門家は同氏の主張に根拠はないと指摘している。
調査の誤差は約3ポイント。
有権者が最大の課題として挙げたのは経済で、44%が「生活費」への取り組みでトランプ氏が優れていると答えた。ハリス氏が優れているとの回答は38%だった。
次期大統領が取り組むべき経済問題については、生活費が最重要との回答が全体の約70%を占め、「雇用」「税金」「暮らしの向上」との回答はごくわずかだった。いずれの課題でもハリス氏よりトランプ氏を支持する声が多かったが、富裕層と一般市民の格差解消については、42%対35%でハリス氏の支持がトランプ氏を上回った。
移民問題に対する懸念も、トランプ氏の支持拡大につながっているとみられる。有権者の53%は「不法入国した移民は公共の安全にとって危険だ」との意見に賛成。反対は41%だった。
一方、知性の鋭さについてはハリス氏を支持する有権者が多く、「ハリス氏は知的な鋭敏さがあり、課題に対処できる」との意見に同意するとの回答は55%、トランプ氏については46%だった。
激戦州での支持率は互角で、多くが誤差の範囲内だった。調査は登録有権者1076人を含む全米の成人1272人を対象にオンラインで実施した。【10月8日 ロイター】
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上記調査結果はひとつの事例であり、また、アメリカ大統領選挙においては全国支持率より激戦州の動向が結果を左右するということもあります。
その前提で見ても、互いに相手を引き離せない接戦が続いているのは間違いないでしょう。
“不法移民が犯罪を犯しやすいとのトランプ氏の主張”については、「ハイチ移民がペットの犬・猫を食べている」といった発言の他、最近では「移民が“悪い遺伝子”を持ち込んでいる」といった根拠のない発言も。
この種の発言は、根拠があろうがなかろうが、不法移民への嫌悪感・不安を抱える者には肯定的に受け入れやすく、そこがトランプ氏の狙い目でしょう。
バイデン政権の災害対応を不法移民問題と結びつけて、虚偽の情報を広める主張も。
****トランプ氏、接戦にいら立ち 中傷、虚偽情報など過激さに拍車****
11月5日の米大統領選まで1カ月を切る中、共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)の過激な言動に拍車がかかっている。
「政策論争に集中してほしい」という共和党や陣営幹部の願い通りには動かず、対抗馬である民主党のカマラ・ハリス副大統領(59)を中傷。バイデン政権の災害対応を不法移民問題と結びつけて、虚偽の情報を広めている。世論調査で接戦が続く中、思うように運ばない選挙戦へのいら立ちも透けて見える。
「ハリスとバイデン(大統領)は、連邦緊急事態管理局(FEMA)のほとんど全ての予算を不法移民に与えた」。トランプ氏は7日に自身のソーシャルメディアへの投稿でこう主張した。9月下旬に米南部で200人以上の死者が出たハリケーン「へリーン」への政府の対応を批判する文脈だが、主張内容には根拠がない。
トランプ氏は10月上旬から「FEMAの災害対応の予算が、不法移民のための住宅整備に転用された」と虚偽の内容を主張している。FEMAは税関・国境警備局(CBP)に協力して移民向けのシェルターを運営しているが、事業にはCBPの予算があてられており、FEMAの災害対応の予算とは別枠だ。
FEMAは、この主張は「虚偽だ」と反論したが、トランプ氏は「10億ドル(約1480億円)がFEMAから盗まれ、不法移民に使われた」と言動を過激化させている。
トランプ氏には、災害対応への批判を不法移民の問題と結びつけることで、バイデン政権のナンバー2であるハリス氏へのダメージを増幅させたい思惑がある。
被害が大きかった南部ノースカロライナ、ジョージア両州は、大統領選の勝敗を左右する接戦州でもあり、有権者の不満をたきつける効果も狙っているとみられる。南部には別のハリケーン「ミルトン」が接近中で、トランプ氏がさらに批判を強める可能性がある。
しかし、虚偽や誇張を避けて「自然災害に対応すべきFEMAが、不法移民の支援に関わっていることを、国民は不満に思っている」(共和党のジョンソン連邦下院議長)などと正面から批判することも可能で、トランプ氏の言動の過激さは際立っている。
トランプ氏は9月下旬以降、ハリス氏への個人攻撃も強めている。自身の言動を棚に上げて、ハリス氏を「ウソつき」と批判し、「生来の精神障害がある」とまで中傷した。陣営や共和党内には「過激な言動は、まだ投票先を決めていない無党派層や穏健派に忌避される」との懸念があるが、トランプ氏本人はどこ吹く風だ。【10月8日 毎日】
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【大統領選挙に大きく影響する災害対応】
大統領選挙終盤でのハリケーン災害は、単に自然災害というだけでなく大統領選挙に大きな影響を与えます。
2005年の「カトリーナ」の際には、当時のブッシュ政権の対応が後手にまわり批判を浴びました。それが、2006年の中間選挙での共和党の惨敗に影響を与えた可能性があります。他方で、2012年の大統領選直前のハリケーン「サンディ」の場合には、オバマ大統領の対応が評価され、同年の再選の一因になったともいわれています。【10月4日 NRIより】
ハリケーン「ヘリーン」は9月26日夜、勢力が5段階で2番目に強い「カテゴリー4」のハリケーンとしてフロリダ州北西部に上陸、その後は熱帯低気圧に弱まったものの、洪水や建物の倒壊など甚大な被害を引き起こしました。
10月4日時点の報道では死者が200人を超え、行方不明者が数百人いる可能性が報じられており、2005年に米南部を襲った「カトリーナ」以来の犠牲者数になる模様です。被害の中心はノースカロライナ州です。
上記のような災害対策と大統領選挙の関係を踏まえて、トランプ氏はバイデン政権の対応を批判しています。
*****ハリケーン「ヘリーン」死者、118人に トランプ氏が対応批判****
米南東部を襲ったハリケーン「ヘリーン」による死者は、9月30日時点で118人に達した。ハリケーン被害をめぐってはドナルド・トランプ前大統領が政府の対応が遅いと批判しているのに対し、ホワイトハウスが反論するなど、大統領選を控え論点の一つとなっている。
南東部の複数の州では依然、数百人の安否が確認されておらず、救急隊による懸命な捜索活動が続けられている。ジョー・バイデン大統領は、大きな被害を受けたノースカロライナ州を2日に訪れて救援活動を視察すると発表した。
トランプ氏は9月30日に激戦州のジョージアを訪問。大量の救援物資を届けると約束した。一方で、バイデン氏はハリケーン被害に対処せず、週末はデラウェア州の自宅で「寝ていた」と批判した。
バイデン氏は大統領執務室で記者会見し、週末は自宅で「ずっと働いていた」と反論した。またトランプ氏について、連邦政府がハリケーンによる被害を無視し、同氏の支持者を支援していないという根拠のない主張をしているとし、「彼はうそをついている」と非難。(後略) 【10月1日 AFP】
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一方、ハリス米副大統領は5日、ハリケーン「ヘリーン」の襲来で大規模な被害を受けたノースカロライナ州を訪問し、救援活動担当者やボランティアらと面会した。米大統領選挙の激戦州である同州でヘリーンの被災者を支援する姿勢をアピールしています。
共和党で大統領候補を争い、次期も期待されるフロリダ州デサンティス州知事とのバトルも。
****ハリス氏、電話拒否に「無責任」 災害対応で、フロリダ知事に不満****
米大統領選の民主党候補ハリス副大統領は7日、ハリケーン「ヘリーン」による被害を受けた南部フロリダ州の被災地対応を話し合おうと共和党のデサンティス州知事に電話したが、会話を拒否されたとして「全く無責任だ」と不満をあらわにした。記者団に語った。
これに先立ち、NBCテレビはデサンティス氏がハリス氏からの電話について「政治的だ」として拒否したと報じていた。党派対立が被災地支援にも影響を与えかねない状況になっている。
ハリス氏はデサンティス氏の対応について「危機的な状況にもかかわらず政治的な駆け引きをするのは自分勝手だ」と反発した。【10月8日 共同】
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こうした人間界の「政治ゲーム」を知ってか知らずか、そのフロリダに再び強力ハリケーン「ミルトン」が襲来します。
****アメリカ南部 “最強”ハリケーンが再び上陸の恐れ フロリダ半島を横断か****
ハリケーンで甚大な被害を受けたばかりのアメリカ南部では、最強レベルの勢力にまで発達した新たなハリケーンが再び上陸する恐れが出てきました。
アメリカの国立ハリケーンセンターは7日、メキシコ湾にあるハリケーン「ミルトン」が5段階で勢力が最も強い「カテゴリー5」になったと発表しました。「ミルトン」は9日にも上陸して、フロリダ半島を西から東へ横断するとみられ、大規模な高潮や強風へ警戒するよう呼びかけられています。
フロリダ州には9月、ハリケーン「へリーン」が上陸し甚大な被害が出たばかりで、バイデン大統領はフロリダ州に非常事態宣言を出しました。すでに高速道路では避難する住民の車で渋滞が発生しています。(中略)
ハリス副大統領も住民に対して、「避難命令が出た場合は必ず従ってほしい」と呼びかけました。【10月8日 ANNニュース)
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【「男性VS女性」の様相も】
両候補の支持率を左右する要素としは、経済対策、移民問題、中絶問題、外交政策等々いろいろありますが、興味深いのは男女の支持率の差が今回はこれまで以上に明瞭になっていることです。
****米大統領選はまさに「男性VS女性」、広がる男女間の支持率−女性支持伸ばすハリスと挽回へ奔走するトランプ****
男性優位のトランプ候補VS女性の支持広げるハリス候補――。投票日まで1カ月を切った米大統領選では、両候補をめぐる男女間の得票差が勝敗の決め手となる可能性が高まってきた。米メディアは「史上かつてない男女間の戦いの様相」とまで評している。
男性支持伸ばすトランプ、女性支持伸ばすハリス
米NBCテレビが去る9月22日発表した有権者動向調査結果によると、女性有権者層での支持率ではハリス候補が58%、トランプ候補が37%と、ハリス候補が21%の大差をつけている。
しかし逆に、男性支持率ではトランプ候補52%に対し、ハリス候補は40%にとどまり、トランプ氏が12%リードしている。
ABCテレビが去る9月4日、公表した調査結果では、女性支持率でハリス候補が13%、男性支持率でトランプ候補が5%それぞれ相手候補を上回っており、その後3週間でともにその差がさらに大きく開いた可能性がある。
男女間での両候補支持率は、各テレビ局調査によって多少のばらつきがあるものの、どの調査にも共通する傾向として、①ハリス、トランプ両候補ともに、民主、共和それぞれの党大会で候補指名獲得後、有権者全体の支持率に大きな変化はない、②しかし、ハリス候補はその後、女性支持率で大きく伸ばし、逆にトランプ候補の男性支持率も8%前後も高くなった――ことが指摘されるという。
男女間の支持率ギャップについて、2020年大統領選を振り返ると、バイデン氏は女性獲得票でトランプ氏を13%上回り、男性票では両者ほぼ互角だった。また、16年選挙では、トランプ氏が男性獲得票で12%の差をつけ勝利したものの、女性獲得票では、ヒラリー・クリントン候補に同じ12%のリードを許した。
しかし、今回は、ハリス候補が女性有権者間でトランプ候補を21%引き離す一方、男性間ではトランプ氏がハリス氏に12%の差をつける構図となっている。まさに「男性対女性の大統領選挙(boys versus girls election)」(ABCテレビ・ニュース解説者)といわれるゆえんだ。
とりわけ今回は、女性層のハリス傾斜が目立つ。女性候補だけに、ある程度、女性支持が高まるのは、16年大統領選でのクリントン候補の場合を見ても当然と言える。だが、今年の場合、ハリス氏に対する女性票がかつてなく集まりつつ背景として、以下のような点が指摘されている
〈黒人女性支持層のうねり〉
非営利研究機関「Highland Project」が最近、黒人女性有権者を対象に実施した調査結果によると、ハリス候補について65%が「絶対支持」、16%が「一定支持」、合わせて81%が好意的に受け止めていることが明らかになった。これに対し、トランプ候補についての支持はわずか3%にとどまった。
ハリス候補を支持する理由として、トランプ大統領になった場合、「米国民主主義が脅威にさらされる」「人種差別が拡大する」「生活が脅かされる」などの点を挙げている。(中略)
〈白人女性動向の変化〉
米有権者を男女、人種別にグループ化した場合、「白人女性」は全体の40%を占め、最大票田となっており、その投票動向はこれまでの大統領選においても特に重視されてきた。
16年大統領選では、クリントン候補が女性全体では54%得票したのに対し、トランプ候補は42%にとどまった。しかし、白人女性得票率では、逆にトランプ候補が52%、クリントン候補43%となり、トランプ候補が9%上回った。
米政治評論家たちの当時の解説によると、クリントン候補の最大の敗因が「白人女性の間での支持が広がらなかったため」とされた。(中略)
しかし、今回選挙では、そのカギとなる白人女性の投票動向に微妙な変化が見られる。その一例として、米メディアが大きく報じたのが、銃砲規制強化を求める全米組織「Moms Demand Action(ママたち、立ち上がれ!)」など、いくつかの白人女性グループによるハリス候補支持呼びかけの動きだ。
同組織は去る7月26日、米大統領選で急遽、ハリス氏がバイデン大統領に代わり民主党候補に躍り出た機会をとらえ、オンラインの「ズーム」で会員たちに「トランプ絶対阻止」「ハリス支持」を呼びかけたところ、1夜のうちに、全米各州から16万4000人が賛同、1日だけでハリス選挙組織向け政治献金も850万ドルの巨額に達した。
その後も、230人以上に上る退役エリート将校たちが、あいついで「民主主義ルール侵犯」などを理由に「トランプ不支持」「ハリス支持」声明を出したのに合わせ、夫人たちの間でも同様の動きが伝えられており、白人女性全体としてのトランプ支持率は16年選挙と比較しても、今後さらに低下の可能性が大きい。
〈ヤング女性層の圧倒的支持〉
今回、女性支持率でハリス候補がトランプ候補を大きく引き離し始めた最大要因は、ヤング世代の動向だ。
米ハーバード大学政治大学院は、18~29歳の有権者を対象に去る9月4~16日にかけて実施した支持率調査結果を発表した。それによると、男性ではハリス候補53%に対しトランプ候補36%と、ハリス候補が17%差をつけている。しかしそれ以上に、注目されるのが同じ年齢層の女性の動向だ。
ハリス支持は70%にも達する一方、トランプ支持は23%と低迷、その差は47%と、男性間ギャップの2倍以上となっている。(中略)
固い男性支持を見せるトランプ
他方、ジェンダー・ギャップのもう一方の男性支持では、今のところ、トランプ候補がハリス候補に一定の差を保っている。 その最大要因は、男性有権者間での「女性候補」に対する根強い抵抗感だ。
20年大統領選での男性得票率を見ると、トランプ候補(49%)、バイデン候補(48%)と、ほぼ互角だった。しかし、16年選挙の男性得票率では、トランプ候補(53%)が女性のクリントン候補(41%)に大差をつけ、結局、この差が勝利につながった。
今回も、トランプ候補が多くのスキャンダルを抱えながらも、男性支持率でハリス候補を上回っているのは、共和党男性支持者層の間で、“女性アレルギー”が根強く存在していることを物語っている。(中略)
女性支持率の大きなギャップをいかに埋めるかがトランプ陣営にとって、焦眉の急となってきた。 議会共和党幹部の間では、「このまま女性有権者の支持離れが続けば命取りになる」と危機感を強め、トランプ氏に対し、これまでの女性蔑視発言の自制などを求める動きが目立ち始めている。
トランプ候補は窮余の一策として、去る1日、女性有権者の最大関心事のひとつとなっている人工中絶問題に関連し、大統領に返り咲いた場合、全米での中絶禁止措置に対する「拒否権発動」の意向を表明した。
トランプ氏はこれまで、全米での中絶禁止措置についてはあいまいな態度をとり続け、去る8月下旬、J.D. バンス共和党副大統領候補が「トランプ氏は(大統領として)全米中絶禁止には拒否権を発動するだろう」と語った際にも、「そんな話はしていない」としてバンス氏を批判していた。
それが、投票日が迫りつつあることを念頭に、トランプ氏が中絶容認を求める女性層向けに一定の譲歩を示したと受け止められている。
支持基盤である超保守派とのジレンマ
ただその一方で、トランプ氏の重要な支持基盤である南部諸州の超保守派は、女性層に関心の高い中絶問題や銃砲所持規制などでの妥協には断固反対の態度をとり続けているため、トランプ陣営としてもここにきて、あからさま軌道修正に踏み切れない事情もある。(後略)【10月8日 WEDGE】
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男性票・保守票の離反のリスクをどこまでおかして、女性票獲得にどこまでウィングをのばすか・・・選対関係者を悩ます問題です。