テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

千両役者にゃ、ヒゲがある♪(シッポもね)

2011-07-11 23:17:57 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 ここ多摩、いえ、東京、いえいえ、関東全体が依然『あ(以下略)』な状態ですが、
 ローマはもっとすごいことになってるみたいです!
 最高気温38℃!ですってー!

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ろーまッ、おそろしやッ!」
「ぐるる!がるがるるるぐるるるー!」(←訳:虎です!イタリアも『あ』なんだね!)

 前回の記事ではギリシャの神々についてお喋りいたしましたが、
 では、本日はちょこっと避暑気分で!
 この時代のこの都市は現在よりも涼しかったに違いないと確信しつつ、
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  


 
                ―― 江戸猫 ――


 
 著者は稲垣進一さん&悳俊彦(いさお・としひこ)さん、2010年5月に発行されました。
 『浮世絵猫づくし』と副題が付されています。
 巨匠さんたちによるオリュンポスの神さま画のお次は、
 ええ、そうです!
 ニャンコが描かれた浮世絵を集めたアートブックに宙返り、いえ、キャッと空中三回転~♪

「にゃんこォ??」
「ぐるるるっがるがるがるっ♪」(←訳:わあいっボクの親戚だようっ♪)

 ……まあ、そうねえ、虎はネコ目ネコ科ヒョウ属、
 猫はネコ目ネコ科ネコ属でヤマネコの亜種、ということですので、
 親戚と言えなくもありません。

「がるるるっ!」(←訳:親戚ですっ!)
「うんうんッ、しんせきしんせきィ~♪」

 えー、その親戚さんたちが、
 浮世絵の中で大ブレイクしちゃったのは、
 お江戸も後期の、幕末に近い頃でした。
 それまでにも、画にニャンコが描き込まれることはあったものの、
 ひとりの浮世絵師さんの登場が、
 ニャンコの地位向上に大きく貢献することになります。

 歌川国芳(うたがわ・くによし)さんと、
 国芳さんのお弟子さんたち。

 彼らはネコたちを、しがない添えもの、脇役から、
 主役の座へ引き上げたのでした!

「がるる~!」(←訳:いいぞ~!)
「ゆけゆけェ、にゃんこォ!」

 国芳さんの用いた手法は、とっても現代的で、
 なおかつ古典的でもあります。
 つまり、
 ニャンコを擬人化しちゃお♪
 って方針なのですね。
 浮世絵の画面の中で、
 国芳さんのネコたちは
 エミー賞ものの演技をしてみせ、
 人気の歌舞伎役者さんに化け、
 判じ絵のモデルになり、
 美女さんたちと一緒にハリウッドスマイル~!

「ぐるるるがるるっ」(←訳:ニコっと笑えばっ)
「かんきゃくはァ、いちころッ!」

 昔むかし、
 ネコたちは或る崇高な任務を背負い、
 大陸から日本へと渡ってきました。
 
  寺院に保管される仏教の経典を
  ネズミの害から守るのだ!
  紙をカジる悪いネズミを退治せよ!

「ぐるがるぐるるがる!」(←訳:偉いんだねネコって!)
「にゃんこッ、ぐッじょぶゥ!」

 私たち活字マニアにとっても
 頼もしく、恩ある存在であると言えるニャンコたち。
 この御本では、
 お江戸の人々に愛されたネコたちが
 当時の文化や風俗も教えてくれています。
 浮世絵好き!な御方も
 ニャンコLOVE!な御方も、
 国芳さんプロデュースの楽しいコスプレニャンズを
 ぜひ、ごひいきに~♪

「がるるるがるぐるるっ!」(←訳:ボクの親戚をよろしくっ!)
「よッ! せんりょうやくしゃッ!」
 
コメント
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