テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

目線は、いつも。

2018-05-15 22:19:34 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 こころはァ、しんみりィ~…」
「がるる!ぐるるるぅ~…」(←訳:虎です!寂しいよぅ~…)

 こんにちは、ネーさです。
 今日15日、三鷹のジブリ美術館にて
 高畑勲さんを送る会が催されました。
 ニュース画像でその様子を拝見し、
 高畑さんの功績の大きさをあらためて思い知らされます。
 高畑さん、貴方は私たちを導いてくれた清らかな星でした。

「こころからのォ、ありがとうゥをォ!」
「ぐるるるるがるるる!」(←訳:ありがとうパクさん!)

 涙を禁じ得ない今日という日ですが、
 こんなときにこそ!
 涙も笑いも嘆息も詰めこんだ読書タイムを、
 さあ、こちらの御本で、どうぞ~!

  



       ―― 激震!セクハラ帝国アメリカ ――



 著者は町山智浩(まちやま・ともひろ)さん、2018年3月に発行されました。
 『言霊USA2018』と副題が付された時事エッセイ集は、
 週刊文春2017年3月9日号~2018年3月1日号に掲載された
 《言霊USA》に加筆・修正をしたもの、ですが。

 御本の題名に惑わされ手はいけません。
 町山さん、けっこうマジ、いえ、真面目です。
 ごくごく真面目に論じています。

 世界の“いま”を。

「ややこしィ~せいじィもォ!」
「がるるぐるる!」(←訳:つらい現実も!)

 米国で暮らしている町山さん、
 一流の映画評論家さんであり、
 一流の論客さんでもあります。

 この御本でも、週刊文春誌上でも、
 米国と世界各国の政治・経済・文化の情報を
 シビアに、かつ公正につづる文章は、
 ヘタするとどこかの国のどこかの省庁から
 めいちゃくちゃ睨まれるんじゃないかしらと
 思ってしまうくらい“まっとう”です。

 そして、その“まっとう”であることが、
 現代に於いてどれほど困難であることか……。

「だッてェ、あのォだいとうりょうゥさんッでスもんッ!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:すべてに馬事東風!)

 そう、毎週のように町山さんにネタにされるのは、
 あの大統領さん。

 町山さん御自身も、こう歎いておられます。

   毎週毎週トランプのことは書きたくないんだけど、
   次々とバカなことをやるので
   書かないわけにはいかない。

   でも、それが多すぎて週刊では追いつかない。

「たへんでスねェ~…」
「がるるるるる~…」(←訳:忙しいんだ~…)

 日本にいる私たちには分かりにくく、
 どうもピンと来ない米国の政党政治、
 政治家さんやセレブさんたちの言動の裏にある真意、
 歴史的な背景、
 TV界や映画界の最新動向も、
 町山さんが解説してくれちゃうと。

「そうかァ、なるほどォ~!」
「ぐるるるがるるぐるるるるるる!」(←訳:そういう意味が隠されてたのか!)

 しかも、引用/解説されている英語のフレーズが、
 教科書には決して載っていない、ってヤツですから。

 そして、町山さんの文章とともに
 衝撃度を盛り上げているのが、
 澤井健さんの本文イラストですから。

「ときどきはァ、いらすとのォほうがッ!」
「がるるぐるるるるぅ!」(←訳:怖くてうなされるぅ!)

 ここで説明し過ぎてしまうと
 初めてこの御本を読む方に申し訳ないので、
 多くを語れませんが、
 私ネーさのおすすめは
 本文99ページ
 『芸術とやらが政治的発言になって
  それが事態を変えたことがあったか?』。

 大統領批判が辿りつくのは、
 究極のシェイクスピア論――と来てはもう、
 拍手を送るしかありません。

 そう、そういう《事情》が
 ほんの一言二言の中にひそんでいるんですね!

「いつもォ、かんぷくゥ!」
「ぐるがるるるるぅ!」(←訳:極上クオリティ!)

 どうか皆さま、
 先入観なく、ぜひ一読を!

 
 
 
コメント
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