「こんにちわッ、テディちゃでス!
ぶじにィ、ごォ~るゥ!」
「がるる!ぐるがる!」(←訳:虎です!偉業だよ!)
こんにちは、ネーさです。
《ジロ・ディ・イタリア2018》総合優勝は
クリス・フルームさん(チームスカイ所属、国籍は英国)!
3連続グランツール制覇を果たしたフルームさんと、
そして昨日の試合で念願のB2昇格を遂げた
プロバスケットチーム《八王子トレインズ》にも、
どうか皆さま、盛大な拍手を~!!
「おめでとうゥございまスゥ!」
「ぐっるるぅ!」(←訳:やったねぇ!)
さあ、叩きすぎて痛くなった手を休めるためにも、
ここからは読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
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―― 近松よろず始末処 ――
著者は築山桂(つきやま・けい)さん、2018年4月に発行されました。
前回記事ではエミール・ゾラさんの短編セレクションを御紹介しましたが、
はい、こちらは連作短編スタイルの時代小説作品です。
「えどじだいィ~でスねッ!」
「がっるぐるる!」(←訳:だって題名が!)
御本の題名には、ええ、ありますね、
近松、という文字が。
時代小説で、近松さんといえばもう、
近松門左衛門さんを措いて他にはありませんでしょう。
浄瑠璃作者として、
いえ、日本史上屈指の、
大劇作家さんである近松さんの生きた時代は――
元禄です。
「ふァィ~! おえどォぶんかのォ~」
「ぐるがる!」(←訳:花が咲く!)
戦国時代は遠くなって、
外様大名諸侯が政権に対して謀反を起こす兆しもなく、
世情は安穏として、
江戸の文化は成熟期にさしかかり……
あら、失礼、江戸じゃございませんでしたね。
「うゥ? えどォじゃあァないのォ??」
「がっるぐるるるるー!」(←訳:だって近松さんがー!)
ええ、時代は江戸なんですよ。
でもね、舞台は江戸じゃあないんです。
そこは、大坂。
人形浄瑠璃を演し物にしている、
道頓堀端の竹本座(たけもとざ)が、
この物語の出発点なのでした。
『出世景清(しゅっせかげきよ)』
『世継曽我(よつぎそが)』といった時代物浄瑠璃で
大評判を取ったあの竹本座!
今日もお客さんがぎっしり!
「……ぎッしりィ??」
「……ぐるるるる?」(←訳:……空いてるよ?)
えへん、実はそうなんです。
ちょっとね、ここのところお客さんの入りが悪くて。
まあ興行っていうのは
流行りに左右されるものだから仕方がない、
仕方がないけどなんかムカつくー!
と、竹本座の前で舌打ちしているのは、
花売りの虎彦(とらひこ)さんです。
「みがるなァ、うりこさんッ♪」
「がるるぐるるるがるる~!」(←訳:庶民の花屋さんなんだ~)
実店舗を持って商売しているのではなく、
肩に棒を担ぎ、
その棒の先には花を盛った籠を提げて
路上で花を売るのが
虎彦さんの生業(なりわい)です。
現代でいうなら、ワゴンに花を積んで売り歩く、
そんな感覚のこのお仕事を
虎彦さんに世話してくれたのが、
近松門左衛門さん、だったのです、が……。
「うらにィ、じじょうゥありィ!」
「ぐっるる?」(←訳:やっぱり?)
おれに花屋なんぞ無理や、
と言う虎彦さんを近松さんが説き伏せたのには
ワケが、いえ、或る企みがありました。
……公けにしちゃうとマズイかもしれない、
或る悪だくみ、いえその、或る狙いが。
「こういうことはァ~…」
「がっるるぐるるるぅ!」(←訳:コッソリやらなきゃ!)
ミステリ仕立てになっている御話ですので、
これ以上のネタばらしは出来ませんけれど、
時代ものが好きな活字マニアさんに
おすすめの作品です。
江戸好きな御方も、近松さんのファンの方々も、
どうかぜひ、一読してみてくださいね~♫
ぶじにィ、ごォ~るゥ!」
「がるる!ぐるがる!」(←訳:虎です!偉業だよ!)
こんにちは、ネーさです。
《ジロ・ディ・イタリア2018》総合優勝は
クリス・フルームさん(チームスカイ所属、国籍は英国)!
3連続グランツール制覇を果たしたフルームさんと、
そして昨日の試合で念願のB2昇格を遂げた
プロバスケットチーム《八王子トレインズ》にも、
どうか皆さま、盛大な拍手を~!!
「おめでとうゥございまスゥ!」
「ぐっるるぅ!」(←訳:やったねぇ!)
さあ、叩きすぎて痛くなった手を休めるためにも、
ここからは読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
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―― 近松よろず始末処 ――
著者は築山桂(つきやま・けい)さん、2018年4月に発行されました。
前回記事ではエミール・ゾラさんの短編セレクションを御紹介しましたが、
はい、こちらは連作短編スタイルの時代小説作品です。
「えどじだいィ~でスねッ!」
「がっるぐるる!」(←訳:だって題名が!)
御本の題名には、ええ、ありますね、
近松、という文字が。
時代小説で、近松さんといえばもう、
近松門左衛門さんを措いて他にはありませんでしょう。
浄瑠璃作者として、
いえ、日本史上屈指の、
大劇作家さんである近松さんの生きた時代は――
元禄です。
「ふァィ~! おえどォぶんかのォ~」
「ぐるがる!」(←訳:花が咲く!)
戦国時代は遠くなって、
外様大名諸侯が政権に対して謀反を起こす兆しもなく、
世情は安穏として、
江戸の文化は成熟期にさしかかり……
あら、失礼、江戸じゃございませんでしたね。
「うゥ? えどォじゃあァないのォ??」
「がっるぐるるるるー!」(←訳:だって近松さんがー!)
ええ、時代は江戸なんですよ。
でもね、舞台は江戸じゃあないんです。
そこは、大坂。
人形浄瑠璃を演し物にしている、
道頓堀端の竹本座(たけもとざ)が、
この物語の出発点なのでした。
『出世景清(しゅっせかげきよ)』
『世継曽我(よつぎそが)』といった時代物浄瑠璃で
大評判を取ったあの竹本座!
今日もお客さんがぎっしり!
「……ぎッしりィ??」
「……ぐるるるる?」(←訳:……空いてるよ?)
えへん、実はそうなんです。
ちょっとね、ここのところお客さんの入りが悪くて。
まあ興行っていうのは
流行りに左右されるものだから仕方がない、
仕方がないけどなんかムカつくー!
と、竹本座の前で舌打ちしているのは、
花売りの虎彦(とらひこ)さんです。
「みがるなァ、うりこさんッ♪」
「がるるぐるるるがるる~!」(←訳:庶民の花屋さんなんだ~)
実店舗を持って商売しているのではなく、
肩に棒を担ぎ、
その棒の先には花を盛った籠を提げて
路上で花を売るのが
虎彦さんの生業(なりわい)です。
現代でいうなら、ワゴンに花を積んで売り歩く、
そんな感覚のこのお仕事を
虎彦さんに世話してくれたのが、
近松門左衛門さん、だったのです、が……。
「うらにィ、じじょうゥありィ!」
「ぐっるる?」(←訳:やっぱり?)
おれに花屋なんぞ無理や、
と言う虎彦さんを近松さんが説き伏せたのには
ワケが、いえ、或る企みがありました。
……公けにしちゃうとマズイかもしれない、
或る悪だくみ、いえその、或る狙いが。
「こういうことはァ~…」
「がっるるぐるるるぅ!」(←訳:コッソリやらなきゃ!)
ミステリ仕立てになっている御話ですので、
これ以上のネタばらしは出来ませんけれど、
時代ものが好きな活字マニアさんに
おすすめの作品です。
江戸好きな御方も、近松さんのファンの方々も、
どうかぜひ、一読してみてくださいね~♫