テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

映像化、希望です!

2018-10-01 22:23:15 | ブックス
「こんにちわゥ、テディちゃでス!
 あらたなァ~ちゃんぴおんはァ~…!」
「がるる!ぐるるるがるるる??」(←訳:虎です!まさかのベテラン??)

 こんにちは、ネーさです。
 台風の強風で交通網がズタズタにされた今朝の東京ですが、
 私ネーさの“予想”もズタボロにされました。
 インスブルックで開催された
 自転車競技のロード世界選手権2018エリート男子の部で優勝したのは、
 スペインの大ベテラン、アレハンドロ・バルベルテさん!
 おめでとうバルベルデさん!
 お祝いの拍手を送りながら、
 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♫
 
  


              ―― IQ ――


 著者はジョー・イデさん、原著は2016年に、
 画像の日本語版は2018年6月に発行されました。
 英語原題は『IQ』、
 2017年のアメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀長篇賞に
 ノミネートされただけでなく、
 数々のミステリ文学賞の新人部門で受賞を遂げた
 いま大注目の作品の著者さんは……
 日系アメリカ人さん!

「わァ~おゥ!」
「ぐるるるる!」(←訳:そうなんだ!)

 とはいえ、著者イデさんが
 この御本の中で描いているのは、
 日系アメリカンならではの文学――
 戦時中の収容所をテーマにしたものや、
 日系移民を主人公にした作品、ではないんです。

 主人公は、黒人青年。
 ロサンゼルスに暮らす彼の職業は
 《探偵》です。

「うむうむッ! にしィかいがんッていうとォ~…」
「がぅるるるーるるぐる~」(←訳:チャンドラーさんかな~)

 米国の西海岸を舞台とするミステリで有名なのは、
 レイモンド・チャンドラーさんや
 ダシール・ハメットさんが著した
 ハードボイルドな探偵さんたち。

 この御本でも、
 冒頭部分で印象深いのは
 気の利いたやりとり、というのでしょうか、
 機智に富んだお喋りが交わされるシーンがあり、
 うん、西海岸ミステリよねぇ~
 と思わされたりしたのですが。

 探偵さんへの依頼内容を知ると、
 いささか不安を感じ始めるんですよね。

   《謎の巨犬を操る殺し屋を探してくれ》

 ……って、
 チャンドラーさんの作品には
 あまり出てきそうもない台詞でしょ。

「でもォ、まじめェなのでス!」
「ぐるがるるるぐるるる!」(←訳:犬はホントにいたんだ!)

 冗談のような依頼は、
 つまり、
 不可能犯罪への挑戦、と
 読み解くべきでしょうか。

 犬を操る殺し屋なんでヤツがいるのか?
 いるとしたら、
 その目的は?
 
 IQ――
 本名はアイゼイア・クィンターベイさん、
 通称“IQ“として知る人ぞ知る、
 無免許探偵さんの推理が始まります。

「むゥ~んッ? なんだかァ、にてまスよゥ?」
「がるるるぅるるるぐる!」(←訳:バスカヴィル家の犬と!)

 ええ、おそらく
 コナン・ドイルさんの作品を意識した、かもしれない
 探偵IQさんの物語は、
 しかし、頁が進むにつれ
 ホームズさんものではない、
 チャンドラーさんものとも違う
 独自の色合いを強めてゆきます。

 犬を使った奇怪な犯罪の真相は、
 はたして?

「よみごたえェ、ありィ!」
「ぐるがらうる!」(←訳:一流エンタ!)

 美しささえ漂わせるこの作品を、
 誰か映像化してくれないかなぁ?
 いや、もう密かに映画化の企画が進んでるかも?
 だとしたらキャストは?
 と、想像力も飛躍させられる激おすすめミステリ、
 全活字マニアさんにおすすめです。
 ぜひ~!!


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする